第15話 サイコロ
一人になってやっぱり寂しく感じるがこれが当たり前だしな。とりあえず宿に帰って日本に帰る。日本での時間が動き出す。
税理士に相談してたことを思い出して税理士にもう一度任せるといいお願いする。
あとは会社からは退職したので失業保険の手続きを済ませにいく。まぁ、時間はかかるが金はあるしな。あとやることはこれと言ってないんだよなぁ。やっぱり異世界に行くか。
異世界に帰った俺は魔法屋に行った。
「何かおすすめある?」
「うーん。あなたに勧めるほどのものはないねぇ」
「そうか。わかった」
魔法もだいぶ覚えたしな、冒険者ギルドに行ってみるとレッサードラゴンの討伐があったのでそれを受付に持っていくがDランクが受けるような仕事じゃないそうだ。
俺ならいけると思うけどな?
まあ、勝手に行く分にはいいか。
草原を走るレッサードラゴンがこちらに向かってくるので風の刃で切り裂いてみるが切り傷ができたくらいだったので横にはね避ける。
「ギャオォォォォ」
と怒ってますよアピールをしているので、
「サンダースピア」
で串刺しにすると震えながら倒れたので首を切って血を抜くとアイテムボックスに入れる。
そこからまたレッサードラゴン狩りをし始めるとレッサードラゴンがだいぶ少なくなってしまった。
久しぶりにステータスを見ると、
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ヒロト 十八歳 ランクD
レベル78
スキル 剣術 解体 鑑定 身体強化 魔力循環 生活魔法 四大魔法(火、風、土、水) 回復魔法 付与魔法 氷魔法 雷魔法 アイテムボックス 認識魔法 空間魔法
ユニーク 異世界人
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おぉ、結構上がってるな。
このままレベル99まで持っていこう。
俺はその街で一ヶ月近く冒険者をやっていた。レベルは99を超えて現在107だ。
日本では税金ってこんなに引かれるのかとびっくりしたが、まぁ、税金のかからない方法を教えていただきましたよ。
さてこの街も飽きたし次の町まで行こうとするとどうしても走りになってしまうな、馬でも買うか?でも乗れないしな。しゃーない走って行くか!
走って行くと次の町まで一日でついた。
この町は小さな町で宿に泊まるとアットホームな感じだった。
俺の冒険者ギルドでのランクもBまで上がっているので結構上の方にいる。
冒険者ギルドに立ち寄るともう紙がボロボロになっている塩漬け依頼を発見した。
ダンジョンの攻略?ダンジョンなんてあったんだと思いこれを受けると言うと、
「まぁ、Bランクの方ですし行くだけ行ってみてください。決して無理はしないでくださいね」
「わかった!」
そんなに大変なのかと言ってみると祠のような場所があり、これぞダンジョンという感じだったが中に入ってみると野球場みたいに広い空間があるだけだったが、そこにいるのがドラゴンだった。
「これダンジョンじゃなくて竜の巣じゃねえかよ」
『なんじゃ。また小童がきたのか?』
「喋れるのか?」
『お前こそ我の言葉がわかるのか?』
「わかる、なんでまた」
『それよりなんかもってないかのぉ、腹が減ってのう』
「しょうがねえなあ。レッサードラゴンの肉でいいか?」
『おお、ご馳走じゃ!」
バリボリと食うドラゴン。
『うむ、馳走になった』
「ドラゴンはそれで足りるのか?」
『普段は魔力を食っておるから食わんでも平気じゃが、たまに食いたくなってのう』
「そうなのか、んじゃいつぶりの食事だ?」
『わからんのう、結構昔じゃ』
すげぇ昔なんだろうな。
「会えて良かったよ!」
『ワシも馳走になった、これを持って行け』
くれたのは赤い鱗を2枚。
「サンキュー」
『サンキュー?』
「ありがとうって言葉だよ」
『おう、ありがとう』
ダンジョンと言うか竜の巣から出た俺はギルドに行って報告する。
「あれは無理だな」
「でしょ?」
「だってダンジョンじゃなくて竜の巣だもん」
「でしょ」
まぁあれだ。知能のある兵器が近くにいると思えば怖いよな!でも近くにあればあるほど気にしないってやつだ!
「んー。次の街までどれくらい?」
「馬車で三日くらいでしょ?」
「なら走れば一日だな」
「そんなわけないでしょ!」
「「あははは」」
一泊して朝から走る準備万端だ!
「ヨーイドン!」
ダッシュで走って行くと朝日が眩しいなあ。
昼頃一回日本に帰って飯食ってゆっくりしてからまた異世界で走り出す。
やっぱり夕方くらいに着いた。三日は一日だな。
街に入ると何か騒ぎがあったようだな。
「絶対イカサマだろ!」
「さぁ?なんのことかね?」
「この野郎殺してッ」
「それ以上騒ぐと本当に殺すよ?」
「っく!くそったれ!覚えてろよ」
「忘れるのが早くて困る」
若い男と婆さんがやり合っていた。
勝ったのは婆さん。野次馬が引いてからその場所を通ると、
「おい、にいちゃん一つ遊んでいかないか?」
さっきの婆さんが言ってくる。
「俺さっきの見てたんだけどな?」
「わたしゃイカサマなんてしてないよ」
「んじゃ一回いくらだい?」
「大金貨一枚」
「ふーん、いいよ」
「じゃぁ、このサイコロのあるところを当てるゲームだよ!いくよ!」
三つある中の右にサイコロを入れたと思うと、
「さぁ、どれだい?」
「当てていいの?」
「いいよ」
「真ん中」
右に入れたフリして弾いて真ん中に入れていた。
「ちっ!当たりだ!持って来な」
「あんがとさん」
大金貨一枚をもらった。
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