第10話 青空の下、山の上で・・・。

 なんか、違和感が拭えない。一体どこに違和感を感じているのか・・・。


 ウィルは、自分から話し始めた。私に心を覗かれないように?まさかね・・・。


 公爵と公爵夫人、イアンは金色の髪、青い瞳。ウィルはブルネット、黒い瞳。 


 ん?ウィルは誰とも似ていない?まあ、兄弟だから、親子だからって、似てないこともあるある!!あるよ!!・・・でも、なんか気になるんだよね。


 


 「ゆう。マサコがお弁当とやらを作っておったぞ!バルゴッドの山で食べようと言っておった!!行くぞ!!」アイリンが急に目の前に!!


 「お弁当?!なんだそれは?美味しいのか?」セルフィ。行く気満々だね。


 「おばあちゃんのお弁当美味しいよ!行ってからのお楽しみ!!」


 「私は後から参ります。セルフィ。ゆう様を頼みますよ。」


 カイトは手続きがあるって言ってたな。


 「はーい!!では、出発!!」セルフィ。こんなに元気な子だったっけ?


 青竜になったセルフィにのって、ぎゅーんと空高く上がり、スーッと飛ぶ!!気持ちいいー。癖になりますなあ・・・。


 あっという間にバルゴッド殿の山まで来た!!銀山ということだけど・・・。ダイヤモンドも採れると聞いた。なんかワクワクする!!


 「ゆう。こっちこっち。バルゴッドさんも出てきてくれてるよー。」


 「おばあちゃん!!遅くなってごめんね。お弁当ありがとう。」


 「はじめまして。ゆうと申します。よろしくお願いします!!」


 「バルゴッドです!!バルちゃんってよんでね!!ゆうちゃんの事はユウイチロウとマサコからよく聞いてたからねー。初対面な気がしないなー。」


 魔王・・・。の、ひとりだよね。軽い・・・。ノリが軽い。だがしかし、銀色の髪。赤い瞳。そして、またしてもイケメンというやつだ。こっちは、イ〇メン〇〇ダイスかって・・・?


 いいけどねー。目の保養できるしねー。


 「ゆう。セルフィちゃん。アイリン。食べろー。鮭のおにぎり、卵焼き、唐揚げに、ポテトサラダ、ゆうの好きなシャ〇〇ッセンもあるよー。」


 「全部好きなやつ♡いただきまーす!!」んー。これこれ。うちの定番・・・。最高です!!

 

 「これが、お弁当というやつか。美味しい!!」セルフィも気に入ったみたいだね。よかったよかった。

 

 「そうじゃぞ。マサコのお弁当は最高じゃ!!わしはおにぎりというやつがお気に入りじゃ!!このリョクチャという飲み物と相性バッチリじゃ。」


 アイリン。小さいのに、普通に食べるんだな。あ、アイリンに能力の事聞いてみるか・・・。

 

 「なんかね、記憶が頭の中に流れ込んでくる能力発動したんだけど。他にはどんな能力付けてくれたのかな?」

 

 「そうじゃな。回復魔法、治癒能力じゃな。これはすぐに使えるはずじゃぞ!後は、瞬間移動も出来るはずじゃ。加減が難しいから、少しずつ試してみるとよいぞ。それと、精霊の加護が常に守っておるのでな、防御は完璧じゃな!!攻撃も出来るはずじゃぞ、水・火・風・雷の属性は強化しておいたからの。まあ、カイトがいれば自ら力を使う事もあるまい。」

 

 「ほう。なんか、ありがとう!!良さげなの沢山つけてくれて!!」


 ほんと、ありがたいことですなー。ちゃんと使えるかは別として、備えあれば憂いなし。ってね!! 



 「ちょっと、よろしいかしら?」


 何!?この貴婦人!?というか・・・エルフ!?すっごい綺麗な黒髪ロング!!


 「ビルちゃん!!マサコのお弁当嗅ぎつけてきちゃったの?」ビルちゃんて。この貴婦人に対して・・・。馴れ馴れしいな、バルゴッドさん。


 「通りかかっただけですわ!!でも、せっかくですから・・・。ご一緒させて頂きますわ。マサコ!!逢いたかったですわ。」


 「久しぶりだな。ビルコットちゃんも食べろー。いっぱいあるからなー。」


 「頂きますわ♡あら・・・。こちらが噂のゆうちゃんですわね!!私、エメラルド鉱山のビルコットと申します。お見知りおきを!!」


 「よ、よろしくお願いします・・・。」なんか、圧倒される・・・。


 「ユウイチロウ!!頼まれてたエメラルド用意出来てますわよ!!」


 「ありがとな!!ビルちゃんとこの石、いい色作れるからなー。」


 何?石??エメラルド?それで色作るの?どんな色出来るのー?ていうか、この場に魔王二人いますけど・・・。和やかすぎですわ!!


 

 そんな中、銀色の竜が舞い降りた・・・。綺麗な竜・・・。カイトだった!!


 「にぎやかですね。私も頂きます!!マサコ様のお弁当!!」


 「いっぱい食べろー。」


 「これと、これも。あと、これ・・・。いっぱい食べろー。」しばらくの間、おばあちゃんがカイトにめっちゃ!勧めてました。

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