エピソード5 アイドルと同棲の前に
「私、一之瀬葵は実は、白黒百合本人なんです…」
そこに居たのは国民的超人気アイドルグループ『フラワーズガーデン』略称は『フラデン』の人気No.1メンバーの白黒百合だった。
「はァァァァァ!」
「好きです!ファンです!大ッッッ好きです、サインください、とりあえず手に!
母さんマジックある?」
「へ?、あっはい…」
母さんからマジックと何故か色紙を渡された白黒さんが色紙にサインを書いてくれた。
「ありがとうございます!ありがとうございます!」
「ところで優仁、葵ちゃんがアイドルなのには触れないの?」
「あ、そっかって、え?一之瀬さんアイドルだったのぉぉぉ!」
えっ!?まって気付かなかったヤバい…
「えっ気づかれなかった…ウソでしょ…」
一之瀬さんが泣きそうになってる…ヤバいどうしょう…
「あ、あの、一之瀬すいません気付かなくて…目の前に推しがいたのでつい…なんでもするので許してください…」
「ホントに?」
あれ、どうしてだろう…僕の中の白黒百合が崩れていっている気がする…
「は、はい…」
「じゃぁ名前。」
名前?
「い、一之瀬さん、名前って…?」
「それ!一之瀬さんじゃなくて、」
別の呼び方ってことか…
「じゃ、じゃぁ白黒さん?」
一之瀬さんがだめなら白黒さんだろう…
「なんで芸名になるのぉ〜!普通に葵って呼んで!」
って思ったのに下の名前で呼ぶってことだったのか…
「あ、葵さん…」
ついクセでさんだけで読んでしまった…嫌な予感が…
「……………」
やっぱりぃ〜これ納得のいくようにならないと返事してもらえないやつだ…
「あ、葵。」
「はい!、じゃぁ私も優仁くんって呼びますね!」
とりあえず無難に呼び捨てにしたけどそれてよかったっぽいな…
「この時の葵の心情
へっチョロいな」
「これなら明日から一緒に暮らしても大丈夫かもね~」
ん?一緒に暮らす?
「じゃあ通帳机に置いといたから、仲良く暮らすのよ~」
一緒に暮らす…許嫁と一緒に暮らす=同棲
「はぁぁぁ!」
いきなり一緒に暮らせといわれても…
「父さん達は?」
「え?もう帰っちゃったけど?」
はぁぁぁぁぁ!
まじでもっとしっかり説明してくれよ…
「おいおい、嘘だろ」
本当にどうしようか、、、
まず、一之瀬さん、じゃなくて葵はうちの学校の生徒で、確か同じクラスだったはず。
つまり、京介たちにバレるとめんどくさいことになる。
それに葵はアイドルだ。いやまぁ、フラワーズガーデンは結構特殊だし、恋愛してる人多いらしい上にファン公認カップルになるとか言う変わったグループではあるけども、やっぱりあんまりばれるのはよろしくない…
「勇仁くんどうしたの?スッゴい汗だよ?大丈夫??」
「え、あっうん。大丈夫…」
口では大丈夫って言ったけど全然大丈夫じゃないんだよねぇーーーー
俺の生活大丈夫かな……………
生活、はっ!
「部屋!家具!!」
「っっ!!ど、どうしました?そんな」
「一之瀬さん――――じゃなくて葵、俺の部屋の家具とかは?」
そう、俺の部屋の家具!、絶対に見られたくないものが何個かあったのだ…
「ああ、勇仁くんの部屋のものなら私がここに来たときににはほとんど終わったみたいですよ?」
ほとんど終わったみたい?誰がやったの、
「えっと、俺の部屋、どこ?」
「そこの扉の部屋です」
そう聞いた瞬間俺はダッシュで部屋に入った………
が、何も出ない。
何秒たったのだろうか、驚き過ぎて言葉が出なかった。
なぜなら、部屋の物の配置が、今日の朝見たときとそっくりそのまま同じだったからである。
「やべっ!」
ヤバい、ベッドのしたに置いてあったあれば….…
もちろんなかった。
「ぁぁぁぁぁ!終わったあああああ!」
「ど、どうしました勇仁くん? あっ…」
と、そこへ俺の叫び声を聞いてかベッドの下を覗きこんでいる俺のもとに葵が、やってきた。
「……勇仁くんもしかしてエッチな本探してました?」
「あ、いや、えーと…….」
ヤバいめっちゃ恥ずかしい、死んじゃうよぉ
エロ本の存在を会ったばかりの許嫁に知られるとかどんな黒歴史だよぉ、、、
「ふふっ、お母さんたちが勇仁くんにって置いてった箱、そういうことだったんだぁ」
え、うっそだろぉぉぉぉぉぉぉ
親にバレてるぅ
しかも葵の御両親にまでぇぇ、、
「え、、っと、それ、どこにあるの?」
「ちょっと待っててくださいね。」
そういって葵が、離れていった
1、2分たってから葵が、戻ってきた。
手には何冊か漫画のような物を持っている。
「お、あ、ありがとう」
そういって手を伸ばすが葵から、本は渡されない。
「あ、あの、葵?」
そう言った矢先爆弾が投下された
「……幼馴染みに◯◯される監禁生活」
「へ?」
「…ヤンデレ化した幼馴染みが夜の世話をしてくる話」
「あ。葵……」
次々と、俺が持っていたエロ本の名前を読み上げていく葵の目からは少しずつハイライトが消えていっている気がする
というかもう止めてくれ……
「あの、そろそろ返してくれな……」
「ねぇ、勇仁くん。」
そう呼んできた葵の声はどこか悲しくて冷たい言葉だった
「ひぇ、」
だから、俺もついビックリして変な声を出してしまった。
「幼馴染みとヤンデレ………好きなの?」
「へ、あ、う……ん?」
何を言い出すのか、、、
しかし、今のは失言だった。
葵の周りにはどす黒いヤバそうなオーラが出てきている。
「私だって、………幼……みなのに」
葵が何か言った気がしたがうまく聞き取れなかった。
「……し………から…………いらないよね」
「え?」
「私が居るんだからこんな本いらないよね?」
俺に許嫁がいると知らされ、同棲することになったその日。
とんでもない地雷を踏んだのかもしれない。
―――――――――――――――――
ここまで呼んでくださった方誠にありがとうございます。
そして更新が遅れてしまい、大変申し訳ございません。
これからも不定期になるとは思いますがどうぞよろしくお願いします。
よろしければレビュー、☆、♡、フォローよろしくお願いいたします!
それでは6話で会いましょう。
いじめられている僕と国民的超人気アイドルが許嫁でなんか同棲することになってたんだけど とるっぽう @toruppou
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