色んな後始末

頭に刺した聖剣を引っこ抜くと、やたらでかい断末魔と共に龍はさらさら光になって消えていった。

死体からなんか装備とか作れないか期待していた分、少しショックを受けたが、さらさら無くなっていく中、一つだけ残った物があった。


近くによってみると、それはやたらとどす黒い鎌。

…ぐろいなぁ。

いやこんなののドロップとかそりゃあ強いんだろうけどもさ

……ぐ、ぐろいなぁ見た目が。

元は綺麗な装飾がされてたんだろうけど、それが全体的に反転した様で、血肉着いてるしなんかべちゃってする。

持つの抵抗あるわぁ…持つ時はなんか普通の鎌に見た目だけでも変えておこう。


正直な所光っぽいの単属性は何処かしらで積む積むする気がしたから、このタイミングで相反する物が手に入るのは実際ありがたい。

人差し指と親指で掴んで、鞄にポイっと投げ込んだ。

悪いな、闇竜…ふぁ、…ふぁんねる?だか。お墓くらい適当に作っといてあげるよ。


外に適当に石を積んで、私はここを後にした。行き止まりだし



^^^^^


重要イベっぽい光vs闇。もっと最後にやるべきだと思うんだけどね私は。尤も最後って何時だよって話だけど。

て言うかダンジョンの雑魚に自分の特攻持たせるボスって本当に居るんだね。なんだか感動しちゃったよ、私。

いやあれを雑魚とか口が裂けても言いたくないけどさ。


なんて言ってたらマグもどまでやって来ました。ちょっと休憩しようか


「…ん、痛」


急に手のひらがびりっと痛む。そういえば白スライムに溶かされてたっけ。

カバンの中に薬的な…そういえば赤い瓶あったっけ。使ってみようか


蓋を開き、ちょっと嗅いでみる。

いちごとアプリコットの混ざったような匂いがした。美味しそう

取り敢えず石に垂らして様子見。…うん、何にも起こらないな

本当は動物実験したいんだけど、ここらで見かけた奴は大体斬るか爆ぜるかさせたからもう残ってないんだよね。


一か八か、手のひらにちょこっと垂らしてみた。

じんわりと暖かい熱が手に伝わり、みるみるうちに傷が治っていく。

よーし大正解!やっぱ冴えてるな私!


んでまーあの。

やたらいい匂いだからさ、味が気になるじゃん?

ここ来てから私にんじんジュース味しか感じてない訳だし。

てことで。

グビっと。


口に入れて伝わるのはまろやかな苦味と壮絶なえぐみであり、薬品の美味しくないところとそこらの毒あるタイプの野草を煮詰めた香りが消化器官系全体に広がっていきます。

全てはここから始まったとさえ錯覚する程気絶してしまいそうな拒絶反応の暴力は、最低限私に掛かっていた理性的なブロックと胃の蓋を無くします


「おんぼろおろっおろろろろろ……」


わぁ、オレンジ色の吐瀉物

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