第31話 狩場情報

 1点物の時計作りは1日1個にすることにした。

 その代わり、1点物以外の量産品は3千個製造。

 これは光の針で盤面に星空と流れ星が映し出されるように作った。


 時計の他というと、吸魔の魔道具はそこそこ売れている。

 だが、そろそろ次に行かないと。

 高級品が高値で売れるのは時計の一点物で知った。

 となると、アクセサリーかな。

 ループすると耐久性が減るのがなんとも。


 幻影のアクセサリーも作りずらい。

 アニメーションしないのなら、俺でなくても作れる。

 事実そういうアクセサリーはある。


 アクセサリーの良いアイデアは出ない。


 実用品ということで、使い捨ての攻撃用の火球の魔道具は作ったが、商品としては弱い。


 向日葵達、3人の女性陣は討伐に出てる。

 俺も討伐に出るべきだろうか。

 いいや物作りで行くと決めた。

 時計は誰も作れない物だったが、こういうのがないかな。

 システムから、情報を取得してどうにかするのが良いかもな。


 ええと、自動攻撃のプログラムから、応用するとして、人探し。

 いいや、狩場情報が良い。

 フィールドでのモンスターとプレイヤーのリストは表示できる。

 これを表示すれば、人の込み具合とモンスターがどれだけ湧いているか分かる。


import glob # 機能を追加



def usersck(name) :

  users = glob.glob("c:/Users/"+name) # 生き物の情報を得る

  if len(users)==1:

    return True # 生き物

  return False # 生き物ではない


path=input("狩場の場所を入れて下さい") # 攻撃する場所の指定

while 1 : # 無限ループ

  datalist = glob.glob("c:/地上世界/"+path+"/*.lnk") # その場所の情報を得る

  for data in datalist: # 物の名前をひとつずつ切り出す

    data=data[len(path):] # 名前切り出し

    if ".lnk" in data : # lnk以外拡張子排除

      data=data.replace('.lnk', '') # 拡張子の削除

      if usersck(data) : # 生き物か判別

        print(data)


 意外に簡単にできた。

 ずらずらと名前が表示された。

 モンスターの名前は大抵後ろに数字が付く。

 ボスとかはそういうことはないが、まあゲームに馴染んでる人ならボスの名前ぐらい覚えている。

 狩場情報魔道具が完成した。


 これを売り出したら、また運営にパクられて、システムに搭載されたりしないよな。

 まあとにかく売ってみよう。


 狩場情報魔道具は売れた。

 だが思ったほどではない。

 そういうのは興ざめとか、行き当たりばったりが楽しいとか、とにかく買わない人が多数いる。

 それにクランに入っている人は、クランに一つあれば問題ないようだ。


 うん、難しい。

 お宝レーダーとかどうかな。

 宝箱のリストを出す。

 もっと興ざめか。

 ワクワクするような物。

 ゲームをより楽しめる物。


 それをするには、そうだ。

 文化祭で、プログラムを使った姓名判断の相性占いがあったな。


 その魔道具はどうだ。

 高くは売れないが流行るかもな。


 どういう風に作ろうか。


print("相性占い")


s1=input("一人目の名前")

s2=input("二人目の名前")

sum=0


for x in s1:

  sum=sum+ord(x)

for x in s2:

  sum=sum+ord(x)


print("相性は",sum%101,"%")


 作ってみた。


「味もそっけもないな。こういうのは文章や絵で結果を表現するもんだ」


 マクスダクトに駄目だしされた。


「たとえば10%以下だと最悪だとかやるのかな。90%以上だと、クラッカーの幻影を出すとかかな」

「おお、そういう奴だ。簡単に作れるだろ」

「まあね」

「それと魔道具を売るんじゃなくてプリクラみたいに1回やるごとに金を取る。俺みたいに露店をやっている奴に運営させて金を取れよ」

「そうかそれが良いかもね」


 相性占いの魔道具は小金にはなった。

 というか少しずつお金が入る。

 店に買い物にきて軽い気分で相性占いするらしい。

 それが良いのだとか。


 まあそうだよな。

 こういうのはお遊びだ。

 気軽にやってこそ意味がある。


 それにしても大金は儲からない。

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