第5話 種火フィーバー
ホームで作業に取り掛かる。
「【魔道具化】」
『魔道具にしたいスキルを行使して下さい』
「【
『魔石が小さすぎます。スキルレベルが足りてません。生成に失敗しました』
魔石が1個駄目になった。
魔石が小さくてスキルレベルが足りてないって。
「【魔道具化】」
『魔道具にしたいスキルを行使して下さい』
「【
『魔道具生成に成功しました』
じゃあ次は。
「【魔道具化】」
『魔道具にしたいスキルを行使して下さい』
「【
『スキルレベルが足りてません。生成に失敗しました』
レベル1相当しか駄目なのかよ。
魔道具屋に通ってレベル上げるか、ちまちまとやるしかないか。
あれを作るか。
「【魔道具化】」
『魔道具にしたいスキルを行使して下さい』
「【
『魔道具生成に成功しました』
ライターの代わり。
火魔法無い人には重宝するだろう。
50個ほどの種火の魔道具を作って、売りに出ることにした。
いちいち一人ずつ話し掛けるのもめんどくさいな。
露店開けないかな。
そう思ってみたら、すでにゴザを広げている人達がいる。
アイコンは青だから、プレイヤーだ。
「あの、露店開くのは大変そう?」
「初期投資は必要だな。当たり前だが」
「もしよかったら委託販売してくれないか」
「どんな商品を作ったんだ。それ見てからだな」
「これだよ」
種火の魔道具を使ってみせる。
「今なら売れるかもな。よし良いだろ。値段はそうだな売値が銅貨8枚で、あんたの取り分が銅貨6枚だ」
「それでいいよ」
銀貨3枚を貰った。
だけど在庫になったら買い戻さないといけない。
そういう約束だ。
「俺はマクスダクト」
「バーテックスだ」
『マクスダクトさんからフレンド申請が来ました。承認しますか?』
承認と。
ホームに帰るとやはり埃だらけのネズミが走る。
さて、なにしよう。
ピコンとメッセージが。
『マクスダクトさんからメールが届きました』
商品が全て売れたというメッセージが、追加で100個頼むと書いてあった。
いい加減。
魔道具作るのめんどくさい。
でもここが勝負なんだろうな。
いかに素早く作れるかが勝敗を分けるみたいな。
print("【魔道具化、
こんなのでどうだ。
やってみる。
成功だ、魔道具が作れた。
100個作るには。
for i in range(0,100,1): # 100回ループ
print("【魔道具化、
これでいい。
あとは魔石を買うだけだな。
冒険者ギルドのカウンターに行く。
「スライムの魔石100個下さい。それとスライムの討伐依頼のキャンセルを」
「はい、スライムの魔石100個ですね。承りました。銀貨3枚、300ソルになります。依頼のキャンセルはギルドへの信用度を減らします」
「構わない」
良かった足りた。
後は魔力をなんとかするだけだな。
俺の魔力では22個しか作れない。
魔力銀行は魔力を取引する銀行だ。
魔力が足りなくなった生産職が利用したり、討伐に出ない冒険者が、魔力を売って金を得る。
ちなみに魔力は1分で1回復する。
レベルが上がると早くなるらしいが。
スライムの魔石から魔力を抜いてもらい、一つに集める。
これで100魔力を超えた。
集めた魔力を入れた魔石に手を置いて、魔道具を100個作るプログラムを起動。
無事出来上がった。
魔道具をマクスダクトのもとに持って行く。
「おう、あの魔道具よ。意外な使い方があってな。棒の先に付けて、スライムに押し付けると、根気よくやれば討伐できる。だが、それだけじゃない。そうやって討伐すると火魔法が使えるようになるんだぜ」
「分かった。じゃあもっと作る。あと1000個ぐらいあれば足りるかな」
「仕事の早い奴は大歓迎だ。他所が量産する前に売り抜けるぞ」
種火フィーバーが始まった。
火魔法を持っている奴ですら種火の魔道具を欲しがった。
なにか隠し要素がないかと疑ったらしい。
みんなに、
やはりユニークスキルってことなのだろう。
魔道具を1100個売って、大銀貨3枚と銀貨3枚の儲けになった。
ステータスを見る。
――――――――――――――――――――――――
名前:バーテックス
レベル:3
体力:13/13
魔力:22/22
攻撃:12
知識:18
守備:12
器用:15
俊敏:12
スキル:
全属性魔法
Python
魔道具化 レベル12
――――――――――――――――――――――――
そうそう、魔道具化がレベル12になった。
さて、次は何を作ろうか。
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