第4話 魔道具

 スライム討伐が進んで、俺達はレベル2になった。

――――――――――――――――――――――――

名前:バーテックス

レベル:2


体力:11/11

魔力:7/15


攻撃:11

知識:15

守備:11

器用:12

俊敏:11


スキル:

  全属性魔法

  Python

――――――――――――――――――――――――


 魔法関係のパラメーターが伸びたな。

 魔法しか撃ってないからだが。


――――――――――――――――――――――――

名前:向日葵

レベル:2


体力:12/12

魔力:9/13


攻撃:12

知識:12

守備:12

器用:12

俊敏:12


スキル:

  水魔法 レベル2

  杖術 レベル2

――――――――――――――――――――――――


 向日葵のステータスを見せて貰った。

 平均的に育っているな。

 まあそれは、育成方向の違いという奴だが。

 レベル2になった水魔法は15センチはある。

 1.5倍の威力になったようだ。


 くそっ、これが全属性魔法の欠点か。

 この差は開いて行く一方なのだろうな。

 ひとつで駄目なら二つだ。


s="【われは内包する、魔法規則。火球生成の命令をレベル1の火魔法に受け渡し、魔法情報を受け取れ。魔法情報にありしものを飛ばせ。火球】"

print(s)

print(s)


 火球ダブル。

 これでレベル2相当になった。


 討伐は続き、向日葵の水魔法がレベル5なったら、火球×15でも追いつかなくなった。

 くそっ、強さがインフレしてやがる。

 今のステータスはこんな感じ。


――――――――――――――――――――――――

名前:バーテックス

レベル:3


体力:13/13

魔力:15/22


攻撃:12

知識:18

守備:12

器用:15

俊敏:12


スキル:

  全属性魔法

  Python

――――――――――――――――――――――――

――――――――――――――――――――――――

名前:向日葵

レベル:3


体力:15/15

魔力:11/18


攻撃:14

知識:14

守備:12

器用:13

俊敏:13


スキル:

  水魔法 レベル5

  杖術 レベル3

――――――――――――――――――――――――


 キャラレベルの上がり方は遅い。

 その分、スキルレベルの上がり方は早いようだ。

 今日はこれぐらいでいいか。


「そろそろ、辞めたいんだが」

「ええ、だいぶ核も溜まったし、今日はありがとう」

「またな。お疲れ」

「お疲れ様」


 またという日がくるのかな。

 俺はもう一生、向日葵に追いつかないのじゃないのかそう思った。


 ストレージには96個の魔石。

 くよくよしても仕方ない。

 魔道具職人のNPCに話し掛けてみるか。


 魔道具屋はこぢんまりとした店だった。

 棚に魔道具がいくつも飾ってある。

 品揃えは悪くないようだ。


「いらっしゃい」


 店員が迎えてくれた。


「魔道具の作り方について聞きたい」

「弟子入りかい?」


 『弟子入りしますか?』のメッセージが表示された。


「いくら掛かる?」

「謝礼は1回魔石30個の10回授業ってところだね」

「1回分頼む」


 弟子入りのメッセージのはいにタッチする。


「魔道具化スキルを使うとスキルを魔道具化できる。ただし自分で持っているスキルだけだ」


 『魔道具化スキルを獲得しました』のメッセ―ジがある。

 もうここに通う必要はないんじゃないか。

 行き詰ったら、また来てみよう。


「世話になった」

「お前はもう俺の弟子だ。いつでも来い。希望の道があらんことを」

「あらんことを」


――――――――――――――――――――――――

名前:バーテックス

レベル:3


体力:13/13

魔力:22/22


攻撃:12

知識:18

守備:12

器用:15

俊敏:12


スキル:

  全属性魔法

  Python

  魔道具化 レベル1

――――――――――――――――――――――――


 ステータスを確認。

 初めてのレベル付きスキルだ。

 レベルがないほうがユニークスキルなんだが、レベルがないと弱く見える。

 そんなことはないのにな。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る