セキュリティ毛布
「あちゃー」
「どうしたんですか?」
私に向けられた独り言に反応してあげるとマイさんはスマホを見て難しい顔をしている。
「来る予定だった客来ない。風邪だって。今月三人目だ」
「流行ってるらしいですね」
「あんたも気をつけな」
「お互いすよ」
とっくに冬用毛布を出してしまっている。今からこんなんで一月二月耐えきれる気がしない。
「加湿器持ってる?」
「持ってますけどお手入れ面倒で使ってないです」
「寝室にさ、濡らしたバスタオル掛けて寝な。ちょっとした加湿器代わりになるから。タオルは毎回洗った方が良いよ」
「へー。マイさんの知恵袋だ。乾燥良くないって言いますよね。お肌もうるおうかな」
それはどうだろうとマイさんはiQOSを取り出す。
「ま、怪しいって思ったら無理せず休む事だよね」
ですね。みんなの体調が心配だ。私もマイさんを心配させないように、帰ったら暖かくして寝よう。
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