ROCKING・HORSE・BALLE・RINA
「アタシのネックレスが」
言葉はノイズのようにひび割れた。
3連パールは千切れ、256分音符の真珠がフロアでスタッカートを奏でている。
リナさんは
この酔っ払いはよろけて転び、とっさに掴まったのがリナさんのネックレスだったのだ。
客は握った左手をリナさんに差し出した。体温を吸った粒が返されるとリナさんは客が飲み残したグラスに白い音符を投げ入れた。
「死因は溺死なの」
オーディエンス
「アンタは関係ない」
ロックユー
リナさんの切れ上がった目尻に酒気を抜かれた客は速やかに退場した。
キッチンから見ていたキャストは一斉にフロアに飛び出すと手を叩き足を踏み鳴らす。
こんなショーなら何度だって観たい。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます