レディ・プレイヤーL
「客にどれくらいプライベート話す?」
「キャバ嬢以前の記憶は封印してるんで夜職一本になってからの事は基本なんでも話してますよ」
「本名は?」
「源氏名が本名って言い張ってます」
やっぱそういう感じだよねえとため息をつく。
「何かあったんですか?」
「最近こだわる指名客がいるんだよ」
「まあ気になる気持ちは分かりますけどね。キャバ嬢の本名」
「好きなキャラの声優知りたい的な?」
「それはちょっと違うような」
マイさんに作ったジャスミンハイを手渡す。
「あんまりしつこいなら、嘘の本名教えちゃえばいいんじゃないですか?」
「それやりだしたら嘘の趣味、嘘の家族構成、嘘の性癖ってどんどんわけわかんなくなりそう」
「もはや指名してるのはマイさんであってマイさんじゃないのでは、って感じですね。なんかSFみたい。そういう映画ありませんでしたっけ?」
「Siriと話してろって言いたい」
「それおもろい」
「イツカさんマイさんいくよー」
1stステージを知らせる店長の声。
虚構世界に飛び込んでいく。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます