第一話 滅亡

今が2020年だから、ちょうど10年前ぐらいに、ヨーロッパ?あってるか。に隕石が落ちた。そこから、こんな状況になるのは早かった。隕石が落ちて、地球の四分の一は一生畑ができないほどに荒れている。それにともなって、ある国とある国が生きている土地がをめぐって、戦争を始めたそこからは、気付いたらどの国も味方じゃなくなっていた。それは、他の国々も同じこと。今まで、つちかってきた信頼も、一つのことで簡単に崩れる。


寒っ。

今まで考えていたことを忘れるぐらいの北風が私の体に襲いかかる。今は、まだ夏のはず。ここ最近は、気候変動も大きくなってきている。これも、地球滅亡の兆しなのだろうか。これも、「地球滅亡」と一言で言っても、どのような滅亡のシナリオになるのだろうか。シンプルにこのまま廃れていって、滅亡。それとも、もう1つ隕石でも落ちてきて滅亡っていうのは単調だし、おもしろ味に欠ける。かといって、宇宙人の襲来とかも、メジャーだし、何せ5桁もいない人口じゃ白熱しない。一人でいけると考え事が多くなる。当たり前な話だか、こんな事を考えてるってことは、なかなか精神も限界なのだろう。

「はぁー」

貴重なエネルギーを使い、深いため息が仕方なく出てくる。いつもそうだ。考え事の後は、こんなオチがもはや、定番となってる。


そんなことを考えていたら、あたり一面は真っ白な星たちに包まれていた。

雪だ。

そもそも、服をあまり持っていないとはいえ、「暑い夏だ!」と思いながら考える服装と、今の状況での服装は明らかに場違いということはわかる。ただ、言うほど服って大事か?みたいなことも考える。今みたいな状況だと話が違うが、暑い夏だったら、そこまで服を着る必要があるのかとは思う。人にも会わないんだし。でも、念には念をと、使い古したボロの服を仕方なく着ている。


話がだいぶズレた。とにかく、このままでは、簡単に死んでしまう。

・・・ここまでくると、自分が死にたいのか、行きたいのか分からなくなってきた。正直な話、死ぬのは怖い。死体もいくつか見てきたし、死に際にも何度も立ち寄ったことがある。こんな世界ならではの話だが、まあどうせ誰にでも来る「死」という悪魔から逃れ続けられている間は少しでも、人生を楽しもうとは思っている。

「はぁー」

まあ無駄なエネルギーを使ってしまった。つくづく思うが、私の頭の中は矛盾ばっかしだ。ただ、誰にもこの考え事の内容を聞かれている訳でもないので、自分が「そう」と思えば「そう」なのだ。


なんだか、色々都合がいいなと考えていると、雨宿り、ではないか、雪だから雪宿り?まあなんでもいい。とりあえず、避難できそうな建物を見つけた。ゆっくりと扉を開いた先は、どこまでも続く闇だった。ただ、その先に光が見えた。比喩的ではなく。

「ん?」

また、矛盾か生まれた気がするが、気にしないことにした。「ボッ 」と音を立てながら、マッチに火がつく。長い廊下?を歩いていく。また無駄なことを考えながら歩いていると、光の元に着く。物音がする。この扉の先には、猛獣でもいるのだろうか。それとも軍人の生き残りだろうか。少し恐怖心があるが、そんなちっぽけな恐怖心では、好奇心には勝てない。目を閉じながら、扉を開けた。今度はゆっくりではなく、思いっきり。ただ、目はゆっくりと開ける。


しかし、私の予想は、外れた。目を開けた先には、

猛獣でと軍人でなかった。

少女だった。

「君は誰だ?」

彼女からの問に答えることはできなかった。長い沈黙が訪れた。物珍しそうな顔は一変し、「ニカッ」と笑顔を見せた。それは、まるで厚い雲から、炎炎と燃える太陽が出てきて、私を照らし、私の濁った心を浄化してくれているような感覚に包まれた。

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