第11話 中級レッスン

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12月25日


ルシオが豪華なディナーに誘ってくれた。見たこともないようなご馳走がどんどん出てきた。美味い酒も飲ませてくれた。あの、ウエイターが何本か味見させてくれて、気に入ったやつをグラスに注いでくれるやつ。実際にそんな酒飲んだの初めてで美味くてひっくり返るかと思った。

レストランから宿に戻る道すがら、ケーキ屋に寄って小さなケーキも買った。シャンパンまで買っていた。

部屋に戻ってシャンパンに口をつけたけど、なんかソワソワしてしまって、ルシオに「今日は何かの記念日?」って訊ねたらあいつは素っ頓狂な声をあげた。「クリスマスだよ!?」って言われて、恥ずかしさにどんどん顔が熱くなった。そういやあ街中クリスマスムードでいっぱいだった。ここのところずっとこの雰囲気だから今日が当日だなんて。すっかり失念していた。

元神父だからてっきりクリスマスは大切に過ごすものかと思っていたとルシオが眉間に皺を寄せるので、「そりゃ前職はそういう仕事だったからだ!今は無職だから、その、あんまり興味なくて」って答えたらルシオはひっくり返りそうなほどに笑った。

慌ててプレゼントは何がいいか訊いたらルシオは俺の耳元に唇寄せて、俺たち以外誰もいない部屋なのに、俺の他には誰にも聞こえないくらい小さな声で「いつもより濃厚なトレーニングがしたいな」と言った。そんなもんでいいのかと答えたらほっぺたをつねられた。

シャンパンも飲んでケーキも食べて、俺は傍から見ても結構酔ってたと思う。

じゃあそろそろトレーニングしよっかって事になってベッドに移って、ルシオにシて欲しいことあるか訊いたら舐めて欲しいって言ったから、よっしゃ任せろ!って勢いよくルシオのスラックス脱がせて、まだ半勃ちのちんちんにキスをして両手で掴んでアイスキャンディーみたいに舐めていたらどんどん熱くデカくなってった。

でっかくて可愛いモンスターを口に含んだら頭の上でルシオが艶っぽい声出して呻いた。面白くなってどんどん舐め啜っていたら、どろっとした熱いもの、ルシオの精液が口の中に溢れて、驚いて飲み込んでしまった。

ルシオは慌てて両手を差し出してきて「ぺっ!てして!!」と言ってきたが、すでになかったので大口を開けて「もうない」って見せたら、ルシオすごい顔して俺を抱き寄せた。

めちゃくちゃに愛撫されて、後も解された。

今日初めて指が二本入った。

ルシオが“濃厚”って言うくらいだ。ちょっと訳がわからなくなる程よくされた。

何回出したかもう覚えてない。気絶するみたいに眠って、少しして目が覚めたらルシオが身体を拭いてくれていた。

綺麗になった俺をおいてベッドから消えたルシオは、すぐに小箱を持って戻ってきて俺の枕元に置いた。

「サンタじゃなくて申し訳ないけど、僕からのクリスマスプレゼントだよ。明日目が覚めたら開けてね?」と言った。

なんだろう、楽しみ。


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12月26日


クリスマスプレゼントに腕時計を用意したら、包みを開いたリヤンがまじまじ眺めて硬直してた。

こんな高価なもの、と言うので、きちんとしたものだから手入れしたら長く使えるから、気に入ったら大事にしてね、と言ったら唸りながら手首に巻いてくれた。

気に入ってくれるといいな。


昨日のレッスンの時、指が二本入った。

痛くはないみたいだ。リヤン、凄く気持ちよさそうにしていた。

もうすっかり後ろで気持ちよくなるのを覚えてる。いやらしいうさぎさん。

まだじっくり解して、僕が踏み込んでも痛くないようにトレーニングしないと。


リヤンが僕へのクリスマスプレゼントの替わりにお願いを聞いてくれると言うから、口でして欲しいと強請ってみた。

なんというか、最高だった。

とにかく、下手だった。ぺろぺろ舐める舌の力加減もそうだし、咥えてくれると歯が当たるし。そこ!っていうポイントを探るよりも、好奇心であちこち舐めているんだろうなって舐め方に感じた。

その下手くそな口淫が、不慣れな生娘みたいで、ものすごく無邪気で清らかな存在にいけないことをさせているようで、物凄く興奮した。

想定よりずっと早く達してしまって、自分で驚いているとリヤンの口の中に出したはずの精液が出てこないことに気付いた。

吐き出すよう言ったら、「もうない」と言って口を開いて見せてくれた。

まさか初めての口淫で全部飲み込んでくれるなんて思っていなかったから、果てたばかりなのにもう一度勃起するかと思った。


あの小さなヒップを抉じ開けて貫いてめちゃくちゃにしたい。

僕の欲望を全部叩きつけたら、リヤンはどんな声を上げるだろう。


……抑え込んでたらいやらしい夢を見そう。

レッスンの時に、僕も慰めてもらうことにしよう。


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12月27日


今日のレッスンの時にルシオが申し訳なさそうに「僕のを慰めてくれないかなあ」と言うから、もちろんだと返事をして馬乗りになってケツで挟んでルシオのちんちんをズリズリした。

あいつの顔見てたら、気持ちよさそうに口を半開きにして、俺の名前を呼びながら嬉しそうに笑うから、俺も嬉しくなって気持ちが高揚して、すごくえっちな気持ちになった。

2人してだいぶ息が上がった頃に動きを止めて、ルシオのちんちんを手で掴んで俺の穴にあてがいながら多少傷ついても構わないから、指二本も入ったんだから入れて欲しい、繋がりたいってお願いした。

そしたらルシオ、息を荒くしながら俺の尻のほっぺたを片方掴んで、もう片方の手で俺の手からルシオのちんちんを奪い取って俺の穴にぐっと押し当てたけど、すぐにかぶりを振ってちんちんを俺のケツで挟むスタイルに戻した。そんで、腰をくねらせ擦り付けなから「絶対に傷つけたくないから、そんな辛い誘惑をしないで」って泣きそうな声で言われた。返事ができなかった。

一瞬、ほんの一瞬。本当に射抜かれるような視線を受けて、背中がゾクゾクして止まらなくなった。

ルシオが俺で擦ってる間、俺は俺のちんちんを擦った。

俺はすぐにイっちゃったけど、ルシオはすげぇ興奮した様子で腰を振ってた。

なんか、すげえ、可愛いなって思っちゃった。

ルシオの頭を抱きしめたら、乳首を舐められた。

美味しい?って聞いてみたら、小さく頷いて、ちゅっちゅって音を立てながら吸った。


髪を撫でた。

ルシオが前髪下ろしてるのも、だいぶ見慣れてきたな。

結構似合ってる。


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12月30日


リヤンが夜のレッスンの時、積極的になってきた。

それ自体は嬉しい。嬉しいんだけど、我慢している身では辛いものがある。

たまに、どうして僕はこんな辛い思いをしてまで目の前で皿に乗ってナイフとフォークを添えられているうさぎさんをただ愛でているんだろうって思う。

リヤンからは何度か「入れて欲しい」「繋がりたい」っておねだりまでしてもらって、それを断るのも辛いし、リヤンに失礼だとは思う。

けど、これは僕のわがままだ。譲れないわがまま。


……とは言え、リヤンのおねだりを断り続けていたらリヤンが「本当は抱きたくないんじゃないか」とか勘違いをしてしまいそうだと思って、今日のレッスンの後に少し話しをした。

国に帰って、リーゼロッテの別荘だったあのホテルに行きたい。

あの頃のリーゼロッテと、これからの君へ。僕なりのけじめとして。

初めては、あのホテルがいい。


お互い裸でシーツにくるまって、いつもよりしっとりとした指通りのいいリヤンの髪を撫でながら、そんな話しをした。

リヤンは、なんだか唸るような声を漏らして何やら考えている様子だった。

呆れられたかな。怒られるかも知れない。僕の中でも、リヤンとリーゼロッテをどれくらい重ねていいのかがまだわからない。

腕枕をして頭を抱き寄せて、髪と額と瞼と鼻の頭にキスをしてから「だから、それまでの間にもっとほぐして僕が入れるように練習しようね」って言ったら、もっと唸りながらシーツの中に潜り込んで顔を隠してしまった。


……僕も君の中に入りたいんだよ。

思い切り突き上げて、めちゃくちゃにして、思いの丈を注ぎ込みたい。

けど、僕の欲だけ満たすんじゃ嫌なんだ。

僕はもちろんだけど、リヤンも、リーゼロッテも。全部満たされる方法を探したい。

僕の独り善がりかも知れないけど。


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12月31日


リュックを背負って教会の村を発ったあの日が遥か昔のように感じる。

気がついたら大晦日だ。

世の中のほとんどが年の瀬の顔をしている。街、人、空気、ぜぇんぶ。

折角の年越しをどう過ごそうかという話になり、昼間にホテルのすぐ側の広場で人が集まってカウントダウンをやると聞いたので冷やかしに行こうということになった。

でもまあ、あんまり人がごちゃごちゃしてるのは得意じゃないから、深夜の屋台を何軒かハシゴしたあとカウントダウンをする広場のすみっこの端っこの、なんと言うか少し寂しい(なんせみんな広場でワイワイやってるから)噴水の近くに腰掛けた。屋台で買った食い物を齧り(ものを食ったのは俺だけ)ながら、ルシオと肩を並べて、白い息を吐いて、旅立ちから今日までの話をなんとなくして。

思えば遠くに来たな、最初はどうなるかと思ってたって俺が言ったら、ルシオは「やっぱり?本当は僕も不安だった」って困った様な照れた様な顔で笑った。

「君とだからここまでこれたんだ」とルシオが言った。

なんだか、どんな相槌もしっくりこなくて、返事ができなくて。なんだか見つめ合う形で2人して固まっちゃって。ルシオの顔がゆっくり近づいてきて、あ、これはちゅうされるやつか?と構えた瞬間、派手な花火が上がって俺もルシオも驚いて空を見上げた。

色とりどりの光が真っ暗な空で爆ぜて、キラキラ落ちていく。広場はもうそりゃあ大盛り上がりで、みんな抱き合ったりキスしあったり、飛んだり跳ねたり大騒ぎだった。

でも、なんだかそんな喧騒がすごく遠くの、まるで無関係な世界のことの様に感じた。

花火を見上げて微笑んでるルシオを見遣ると、黒い瞳に光が反射していて、まるで小さな宇宙の様で吸い込まれそうだった。

ほんとに吸い込まれちまいそうだった。気がついたらルシオの顔を覗き込んでた。

そのあと、顎に指を添えて、引き寄せて、まあその、ちゅう、したよね。

ルシオは驚いてしばらく固まっていたけど、ぺろりと舌なめずりをした後、ニヤリと悪い顔をして今度は俺の顎を掬って濃厚なやつをかましてきた。

直前まで串焼きを齧っていたから、ルシオから「スパイスの味がする」って言われた。

小さい宇宙が、やんわりと細められて、潤んで綺麗だった。

なんだか、もう、気恥ずかしくて仕方ないのと、ひっついて身体に触れたくて、上手い返しが思いつかなくて、コッチのフランクフルトも食べたいなんてとんでもなく下品なことを言ってしまった。思春期か。恥ずかしい。

ルシオは「わあ!お下品!折角いい雰囲気だったのに!」なんて笑いながら俺の腰を抱いて「じゃあホテルに戻ろうか」、と囁いた。

ホテルに戻って部屋の扉を閉めた途端、ルシオからお姫様抱っこをされた。思わずキャア!って変な声が出た。

2人で大笑いした。

そのままベッドまで連行されて、キスの嵐を受けて、身体を沢山可愛がられて、イケナイトコもたくさんキスされた(俺のフランクフルト!)。俺もお返しにルシオの身体にたくさんキスして、ちんちんも舐めた。舐めたり吸ったりするとルシオがめちゃくちゃ喜ぶ。

繋がりたいって強請った時にあのホテルまで待ってほしいとルシオは言っていた。リーゼロッテと俺に対してのケジメだとも。

よく考えたらあの時、一瞬本気で挿れようとしてたのを思い出した。もしかしたら、我慢してんのかもしれない。そう思ったら、なんかこう、じゃあそれまで我慢できるか試してやろう!とか、じゃあ我慢できるように他のところでヨくしてやろう!とかいろんな気持ちでまぜこぜになったけど、実際肌を重ねると、後者の方が強くなる。

いっぱい舐めたら、いっぱい出た。

出た後も舐めてたらまた大きくなったから、ケツでずりずりした。

ルシオから上擦った声聞いたの初めてかも。

鼻にかかった甘い声ですげぇ可愛い。


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1月1日


年を越す瞬間まで広場にいて、それからホテルに戻ってたっぷり抱き合って(まだ肝心な部分で繋がってはいないけど)いたから、朝になってもリヤンが起きて来ない。

もう日が登ってしまったから僕は部屋から動けないので、フロントに電話してリヤンの朝食を部屋まで持って来させた。

その時に少しホテルの者と話したけど、ここらでは新年のお祝いは旧暦だったり宗教ごとの暦でするから、1月1日だからってあまり派手なことはしないんだって。

ただ、仕事を休みにして家族と過ごす人が多いから店はあちこち開かないかも知れないって。観光客向けの店は開いてるかも知れないけど、そこそこの質のくせに高い。

君は新年なのに働いてるんだね、ありがとう、ってチップを渡したら、今日でも開いている美味しいレストランを教えてくれた。


リヤンは最近、レッスンの時によく僕の上に乗る。それで、お尻に僕のモノを挟んで腰を振る。

これが、リヤンの切なげな表情も汗ばんだ肌が色付くところも、ちいちゃなベリーがつんと背伸びをするのも、かわいい雄蕊が反り返って震えてたまらないとばかりに涙を溢すのも全部見えて、物凄くイイ。

イイんだけど、僕としてはリヤンにリードを取られているようで面白くないし、お尻で僕のモノを擦られてしまうとそこにある蕾に指を入れられない。

リヤンが積極的なのは嬉しいけど、確かに僕も気持ちよくしてもらうと嬉しいんだけど、僕がリヤンを気持ちよくさせてあげたいんだよ!

あと小さな蕾をほぐして、僕が入れるように練習しなくちゃいけない。


それで今日、今更気付いたんだけど、僕はリヤンに口でして欲しいと言っておきながら僕からは口でしていなかった。キスはしたのに。

リヤンは、昨日あれだけベッドで戯れたのにディナーから帰ってソファに並んで座ったらわざとらしく少しずつ距離を詰めてきて思わせぶりに膝を擽ってきて、僕が我慢できずに手を出したら「仕方ないなぁ」だって。いや君だってしたいんだろ、って思ったけど、口には出さなかった。えらい。

リヤンの恥ずかしいところを口に含んだことがないって気付いてから、僕も頑張っちゃうぞ!と思って、ベッドで互いに脱がしあってあちこちにキスをたくさん落として、そのままシーツに押し倒してキス攻撃でどんどん下がってみた。

顔中にキスして、首筋にして、鎖骨、胸元(ついでに首から下げてくれてる指輪にも)、乳首、お腹、臍……と下がりながら、リヤンが擽ったがるところは特に何度も唇を落として、甘い声を上げたり身体を震わせるところは唇を落とすだけじゃなくて吸ったり、軽く噛んだりした。

リヤンの長い足を片方僕の肩にかけて、腿の内側と鼠蹊部にもキスをして、足を大きく開かせたらリヤンの雄蕊はすっかり立ち上がって震えているし、白い肌は全身赤く染まってしっとり汗ばんでたまらない匂いがした。気を抜いたら腹の虫が鳴きそうだった。

潤滑剤のボトルを目の前で振って見せて、使う?って訊いたら頷いたから僕の手にたっぷり絡めて、指を中に入れて熱い襞に塗り込みながら、身を屈めてリヤンの雄蕊を口に含んだ。

それはもう、凄い声を上げられてしまった。ついでに背中を蹴られた。

僕は尻にものを突っ込まれたことはないけどモノを咥えられるのは、まあ、経験が無い訳じゃないからこれはコツというか、どこがイイのかわかるぞと思って、こうかな?って思いきりしてあげたんだ。

こう、深く咥えて先っぽを締め付けて、舌と唇で茎をぎゅうって締め付けながら頭を上げて。

リヤンは半分悲鳴みたいな凄い声を上げて足をばたつかせてたけど、踵が僕の背中に思い切り当たって思わず「うっ」て声が出てしまって(痛くはないけど肺に衝撃がきたら声は出ちゃう) それでも僕がやめないものだから蹴らないように気にして身動きが取れなくなっちゃったらしい。律儀というかなんというか。かわいい。

僕が頭を動かす度にリヤンの雄蕊が震えて、同時に指を入れた穴もうねってきゅうきゅう締め付けてきて、たまらない。

リヤンはあっという間に白いのを吐き出して、僕は舌の上にそれを受け止めて、幹を唇で扱きながら一雫も残さないように吸い上げて、全部飲んだ。

しっかり果てたはずだけど指を入れた蕾はまだしきりと震えているし、触るとリヤンがよろこぶ中のしこりも膨らんだままだし、僕も物凄く興奮してしまって、萎んだ雄蕊をやわやわ揉んで愛でながらリヤンの快感の証である白い蜜を“作っているところ”にもキスをした。

舌で擽って甘噛みしてみたらまたリヤンがひっくり返ったあられもない声を上げて指をぎゅうぎゅう締め付けてくるからイイのかと思って、そこも口に含んで舌で転がして可愛がりながら、穴と竿の両方を潤滑剤と僕の唾液でぐちゅぐちゅ音を立てていっぱいいっぱい可愛がっていたら、急にリヤンの声が悲鳴から涙声に変わって腿から力が抜けて、僕の手の中でリヤンがお漏らしをした。

僕の手はびしょびしょだし当然僕の顔にもかかった。指を抜いて、咥えていた袋も出して身体を起こしたら、物凄く萎縮して謝ろうとしていたリヤンが僕の顔を見て息を飲んだ。僕、どんな顔してたんだろう。

君が気持ちよくなってくれるのは嬉しいから気にしないで、って囁いて、僕ももう股座がはち切れそうだったからリヤンの手を借りてリヤンの手で扱いて射精した。

僕がリヤンの手に擦り付けてる間、リヤンの身体には何もしていないのに小さくひゃんひゃん鳴いて身悶えているのが可愛かった。


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1月10日


ぬぬぬぬ。


移動が順調に進んでるのはいい事だ。

もう観光済みの国を戻ってるわけだから、行きより帰りの方が少し早い。

トレーニングも順調だ。順調では……あるんだ。

最近、やたらとルシオが俺のをしゃぶる。しゃぶりながらナカも弄る。なんか、ナカのちんちん側にこりこり引っかかるところがあって、そこを執拗に指の腹で捏ねられる。

……元日にまた漏らしちまった時にごめんって謝ろうとしたけどルシオが構わないって言ったのを、ダメだってルシオに言わなかったし俺自身も納得しちゃったのがダメだった。

吸われて捏ねられて囁かれるともう本当に訳がわからなくなっちゃって、なんだか最近漏らす頻度が上がってる。

昨日の晩もトレーニングをしたんだけど、俺ばっかりちんちんを吸われると訳がわかんなくなるから何かいい方法がないか調べて、お互いに舐め合う方法を知ったので提案したらルシオが快諾してくれて実際やってみる運びになった。

ベッドに仰向けになったルシオの顔に俺のちんちんの方を向けて覆い被さって、ルシオのちんちんにキスをした。すぐに大っきく固くなったのをいつもみたいにぺろぺろしてたらルシオもすぐに俺のを舐めてくれた。

なんか自分で自分を舐めてるような変な感覚(まあ俺のちんちんはあんなにデカくないけど)だった。

頑張って咥えて、ルシオがやってくれたみたいに頭を動かそうとしたら、あいつ、俺のを舐めながらケツまで弄り始めた。え!?なんで!?って思ったけど口の中は大っきいちんちんでいっぱいだから唸るような声しか出せないし、ナカの引っかかるところをこりこりされて、力が入らなくなってきて、膝を突っ張って腰を上げていたけどそれも保てなくなりそうなくらい脚も震えた。

…………そっから覚えてない。

そう、昨日の晩はそこからほとんど覚えてない。

今朝目が覚めたら、ルシオが枕に頬杖つきながら俺の髪を撫でてうっとりした顔で、おはようと「昨日は偉かったね」と言った。

漏らして謝ろうとした時の、あの表情と似た顔してたから、それ以上何も聞けなかった。

あの時のルシオの顔を思い出すと腰の辺りから力が抜ける。ギラっとした様な、熱に浮かされた時の様な。

紳士のルシオはどこに行っちまったんだ!あんな目をするのはもう獣だ!エロ獣!すけべ魔人!えっち仙人!


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1月15日


移動は順調。このままいけば来月には母国に帰れそうだ。

レッスンも順調。本当に、どうして今までこんなにいやらしいうさぎさんが狼の毒牙にかからずにこられたんだろう。

……というか、リヤンはこんないやらしい身体で神父をしていたのか。いや、いやらしいうさぎさんとして開花したのは僕があちこち躾たからか?鼻が高い。


リヤンはかわいい。いざベッドで身体に触れればあれだけ乱れるのに、まだ僕をレッスンに誘うのは気恥ずかしそうにするのがいじらしくてたまらない。

なんだかんだ言って、積極的なのもいい。スマートフォンであれこれ調べては、こういうのどうだ?って言ってくる。ああいう時は、恥ずかしそうな様子よりも好奇心にうずうずしている様子でかわいい。

感じやすい身体もいい。秘密の花園の中に宝物が隠されていて、指でいじってあげるとあられもない声を上げてあの長身を震わせて果てて、「もっとして」と「もうやめて」が混ざってリヤン本人すら言語化できない声で唸りながら僕を見て瞳を潤ませるんだ。


……ただ、ここで心配になってくるのが、僕が持ち堪えられるかだ。

リヤンが気持ちよく果てて快感の証であるミルクを散らしているのを見て、達成感に包まれながらも自分の股座が破裂しそうなのを堪えて「よく頑張ったね」って笑いかける。

辛い!!!!


今日だって、僕の食事を摂らせてもらっていたら噛まれて気持ちよくなってしまったリヤンから強請られてレッスンに縺れ込んだけど、興奮と快感を詰め込んで張り詰めた雄蕊とあの肉付きの薄いヒップじゃ隠し切れないであろう秘密の蕾を僕の手と舌で愛して愛でて撫でて解していたら、何か言いたそうにもごもごし始めたから優しく(優しくできていたかはわからないけど) 促したら、「もっと噛んで」だって。

それまでで、まあお腹いっぱいではないけどけっこうしっかり食事をしていたから、これ以上血を流させたらリヤンの身体に障ると思って、口いっぱいに頬張ってた雄蕊を出して「ダメだよ」って言った。

僕はそれまで頭(と、股間) に血が昇っていたのが、リヤンの身体に障るかも知れないと思った瞬間スーッと冷めて、やんわり言ったつもりが、けっこうな剣幕で言ってしまったらしい。

僕の声にびっくりした顔をしたリヤンが、でも…とか、だって…とかごにょごにょ言って、挙句、「俺なら大丈夫だから!」って。

君の身体に障ることはしたくない、って説得を試みて、リヤンとしばらく話し合いをして(お互い裸のまま) ……結局平行線で、かわりばんこにシャワーを使って寝た。


何が正解なんだ!?わからない!!

けど、リヤンの身体を大事にしたい。これは譲れない。これだけは、絶対に譲れない。

ちょっとした不摂生くらいなら構わないけど、リヤンには大病を患わずに生きて欲しい。できるだけ長く。

そのために、僕の食事での失血死なんて絶対に、絶対にダメだ。

そんなことになるくらいなら、僕は餓死を選ぶ。


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1月25日


よくよく考えたら、俺がルシオとこういう事をするって意識し始める前からあいつは俺とこういう事をしたいって考えてたんだな。

なのにリーゼロッテの家だったホテルまで我慢しようって(まあ、触り合ってヌきまくってるけど)、すごいな、なんか。あいつの我慢の力は聖職者に向いてるんじゃないか?って一瞬思ったけど、別に禁欲してるわけじゃないなと気づいて違うなと思い直した。


トレーニングの時たまに辛そうな顔してたし、この間噛んで欲しいって言ったら結構な剣幕で駄目だって言わせてしまったし、なんだか気まずくなっちゃったのもあるけど移動の都合も重なって、最近トレーニングに誘ってなかった。だけど、昨日の晩にルシオの食事の時に気持ちいいの我慢できなくって変な声出しちまったら、そのままソファに押し倒された。

そんな事今まで一度もなかったから驚いちゃって覆い被さったルシオを見上げようとしたんだけど、間髪入れず首をもう一回噛まれてきちんと顔が見れなかった。

ルシオは呼吸を乱しながらトレーニングがしたいって掠れた声で言った。その声がなんかヨくて、ぞくぞくキちゃって。ルシオの背中に両手まわしてスラックスのウエストに指引っ掛けてぴんって引っ張りながら、辛くないのか(もちろん承諾するつもりだったけど)尋ねてみたら、もう触れられない方が耐えられない、とルシオは答えた。

手をルシオの腹の方に移してベルトを外して、中のモンスターに触れたらもう膨らんでた。いっぱい撫でて擦った。ルシオも腰をくねらせて俺の手に沢山擦り付けて、気持ちよさそうに小さく呻いて、あいつの精液が俺の手にいっぱい出た。出おわったちんちんをそのまま撫で続けてたらルシオからやんわり手を止められた。

キスしながらルシオの手が伸びてきて、俺の身体をあちこち撫でて、いつもみたいに俺ン中のこりこりするところを沢山指の腹で捏ねた。

今日はようやく指が3本入った。

すげえな、最初は一本すら入らなかったのに。ルシオの節榑だったあの指が3つも入ったのか。

……まあでもルシオのちんちんでっかいからなあ。

もう少しトレーニングしなきゃダメだろうな。

2月中にはあのホテルに戻れると思う。

あんまり日数がないな。ルシオには悪いけど、1人でもう少し広げるトレーニングしておこう。


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2月1日


行きは真夏だった国も、2月だと装いが違って面白い。

国の有様もだけど、リヤンの表情が違う。

……きっと僕もだ。ここいらは旅の始め頃に通ったから、その頃とは気持ちが違う。

どう接したらいいんだろうと不安に思っていたけど、どうしようもないくらいに惹かれて、気持ちを伝えて、指輪を渡して……今では、身体を重ねる準備をしてる。

今不安なのは、僕が耐えられるか、だ。


リヤンは、レッスンの度に気持ちよさそうに、物足りなさそうにしてる。

僕は、彼の表情も、かわいい胸のぽっちが背伸びをするのも、あの長い脚の付け根でリヤンのオトコノコが僕のことを威嚇する仔猫みたいにめいっぱい膨らむのも、全部ぜんぶこの目に収めたいから、向き合って抱き合うか、僕の上にリヤンが跨るのが好きだ。

けど、それらは全部、僕の欲を煽って仕方ない。

気持ちよさそうに汗ばんでしっとりと濡れてたまらない匂いを立ち上らせて、切なげに、物足りなさそうに名前を呼ばれてみろ。すぐさま組み伏せて僕の欲の塊を捩じ込んでしまいたくなる。

……それが辛くて、今日は趣向を変えてみようねなんて言っていつもはしないポーズをお願いしたのが間違いだった。


ベッドに四つ這いになったリヤンに後ろから覆い被さって、背中にキスをしながら、僕を招き入れる準備が整いつつあるリヤンの恥ずかしいところを愛でようと思ったんだ。

あれはダメだ、二度としないぞ!

リヤンは背中が弱いらしい。背中にキスをした途端にものすごいひっくり返った声を上げて身体を震わせていて、僕が悪戯心で頸を軽く噛んだり背骨に舌を這わせた時なんて凄かった。たったそれだけでリヤンのかわいい雄蕊からいやらしい飛沫が飛んで、普段はあまり大きな声を出さないリヤンが悲鳴みたいな声を上げてて……。

それだけでも興奮してどうしようかと思っていたのに、これはまずいなと思って身体を起こしたのが不味かった。

背中に悪戯をするのをやめて身体を起こしたら、指を埋めて中を愛でていた穴が目に入ってしまった。

潤滑剤でとろりと潤んで、お世辞にも華奢とは言えない僕の指を深く咥え込んだ蕾。リヤンが身を震わせる度に僕の指をきゅうっと食んで、中の引っかかるところを虐めると健気にひくひく震えて僕の指を締め付ける蕾。これまで目の当たりにはしていなかったから、目にしてしまったのは本当に不味い。


あれが本当にただの排泄器官なのか?僕のモノを捩じ込むための穴じゃなくて?

……あのホテルまで、あと少し。二週間くらいか。

耐えられるか自信が無い。

けど、もし堪え切れなくても、リヤンは仕方ないなと言って受け入れてくれそうな気がする。

だから、ダメだ。気を強く持つ。


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