日本人は政治音痴(上)
今回は右翼左翼の視点からは少し離れて、日本人の政治認識について述べたいと思います。
SNSでの政策批判に違和感というか、この批判、指摘は的外れだなと思ったことはありませんか?
あくまでも私見ではありますが、最近だとインボイス、法人税、海外へのばら撒き(ODA)、防衛費といったところが、ひと昔前だと安保法制、集団的自衛権について、その中でもSNS上で目立っていた意見(批判)に対して、とても違和感を感じたのを覚えています。
一意見ではありますが、簡単に解説していきたいと思います。
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これらの政策に関して、とてもシンプルな共通点があるのですが何か分かりますか?
答えは、「世界中で主流である」ということです。
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まずはインボイス制度、消費税(付加価値税)に関する法改正ですが、実は世界中でVAT(付加価値税)といえばインボイス方式のVATを指していて、日本のVAT(消費税)は非常に珍しいVATなのです。
今までは特に問題はなかったのですが、何故問題がなかったかというと、今までの消費税の税率が課税される対象全て同じ税率だったからなのです。
簡単にいうと、インボイス制度は軽減税率の導入により複数税率(インボイス方式の付加価値税を導入している他の国と同じ)になったため導入されたということです。
だからインボイス制度にするべき、という話ではなく、複数税率に対応するために他の元々インボイス方式だったVATに倣った、というだけのことなのです。
インボイスに反対するならば、軽減税率が議論されていた時に反対しなければいけなかったのかもしれません。
正直言ってインボイス制度は、個人事業主の負担が非常に大きいですし、もう少し日本の実情にあった対応方法などもあったとも思いますが、今更ではありますが、時と戦い方(個人事業主以外からは税金逃れをしているように見えてしまった)を間違えたということかなとは思います。
因みにデンマークなどはVATの税率が一律(デンマークは税率25%)だったりするので、全ての国が複数税率だという訳ではないようです。
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次に法人税についてですが、何故法人税を上げないのか、これも単純な話ですが世界中の国の法人税が低下傾向にある、というだけのことです。
世界中が法人税を下げているのに、日本だけ上げたらどうなるかなんてのは誰にでも分かることだと思うのですが、何故か批判が多いですよね。
日本から企業を撤退させて今以上に日本を衰退させたいのでしょうか?不思議ですね。
大企業が税金逃れをしている、大企業はもっと税金を払え、なんて的外れな批判もあったりします。
因みに日本には、資本金100億円以上の企業は企業全体の約0.04%ほどなのですが、そのたった0.04%で法人税全体の1/3ほどを支払っています。
そして、資本金1億円以上の企業だと全企業の0.7%ほどですが、たったそれだけの企業で法人税の60%ほどを支払っていたりします。
何を言いたいかといいますと、既に法人税の60%も支払っている大企業に課税するため態々法人税を上げると、圧倒的多数である資本金1億円以下の99.3%の中小企業(軽減税率の適用範囲)の方々がより困ることになりませんか、ということです。
今でも超高額な納税企業である大企業だけ追加で課税する、なんていいませんよね?
さらに言わせてもらうと、全ての企業が会計上の損失を損金とすることで税金を抑えることが出来ます(10年繰越可能)が、欠損金を繰り返している、要は税金を支払っていない企業の割合は、中小企業(資本金一億円以下)だと実に6割、資本金1億円以上だと実は3割以下だったりします。
全企業の99.3%を占める中小企業のうち、法人税を支払っているのは4割以下だということです。
逆に全企業の0.7%にしか満たない資本金1億円以上の大企業のうち、実に7割以上はしっかりと法人税を支払っています。
さて、大企業から今以上に多額の税金を取れという人達は、一体どういう理屈で偉そうに宣うのですか?
安易に法人税を上げるのではなく、難しいかとは思いますが、大企業が下請けである中小企業へ還元するように促す方が何倍も良いはずです。
そうすることで中小企業の底上げを図り、上下にお金が回ることで好循環を作り出し、結果として企業全体の損益が減り税収が増えていくのではないでしょうか。
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