完全に騙されてました。やられたなあ。
私はどうしても篠田さんの立場で考えてしまうので、「もしかしたら」がよぎって諦められないのはわかるし、好意を受け入れられないのに「親友」を手放せなかったサクラの気持ちも辛かっただろうなとも想像します。
「離れたい」
「離れたほうがいい」
「離そうとしない」
「離れた」
後半のこの言葉たちが頭に残りました。ギリギリまで離そうとしなかったこと、日付が変わった時に離れたこと、それに気付かなかったことに、篠田と佐倉の感情の動きとその決意の差が見えるような気がしてとても印象的でした。
作者からの返信
丁寧に読んで頂き、コメントありがとうございます。
小説ならではの仕掛けを一度やってみたかったのです。
そして、ズルい子を書いてみたかったのです。理解者のフリして佐倉の性認識を心の底では完全否定している『私』のズルさ。
言葉一つ一つ大事にして書いたので、「離れた」の違いに注目してもらえて嬉しいです。
サクラは名前じゃなくて苗字だったのですね。カタカナで他に名前が出てこなかったので私もすっかり騙されました。読み終わった直後に思わずもう一周しちゃいました。
篠田さんの葛藤が、安直な表現ですがとても切なかったです。いや、切ないの言葉に納まる事ではないのですが。
作者からの返信
コメントありがとうございます。
最後を読んで読み返ししてもらえればいいな、と思って書いたので、もう一週してもらえてとても嬉しいです。二周目は少し違う風景を見せることが出来ていたでしょうか。
真っ直ぐ過ぎてちょっと身勝手になってしまった彼女の葛藤を感じてもらえたようで嬉しいです。