Are neta kaitte yatsu?

 注 キャラ崩壊、関西弁

 細かいことは気にするな。


 えらい高そうな店でめし済ました二人の男がな、なんや決まったことを話に行く言うてさっき行ったばっかのギルドに戻ろうとしとんねん。やっぱ若い兄ちゃんはアホやわ。


「グスタフキレとったけど大丈夫か?」


「まあええやろ。大事な話やねんし」


 やっと、ギルド戻ってきやがったわ。だらだらしゃべりながらやから、時間かかんねん。ちゃっちゃと歩かんかい。


「邪魔すんでー」


「邪魔すんやったら帰ってー」


「あいよー。ってなんでや!」


 窓口の姉ちゃんもノリノリや、とは言っても仕事はできるみたいやな。二人の顔見た瞬間グスタフ呼びに行きおったわ。さすがに慣れたもんやな、二人とも案内されるまでもなくギルド長室に歩いていくわ。


 コンコン。おい!二回やとトイレになるやろ!やり直し。


 コンコンコン。 

 やればできるやん。


「邪魔すんでー」


「邪魔すんなら帰れやー」


 おいおいおい。ギルド長さんよ。天丼はまずいって。読者が冷めてまう。


「お前らさっき帰ったばっかちゃうん?」


「もっかい来るつもりなんてなかったんやけど、事情が変わってん」


 ヴィクターがレオンハルトの背中をたたいて前に押しおった。当事者が説明すんのが筋やからなレオンハルトも分かって覚悟はしとるみたいや。役人側の人間に法律犯すから手伝ってなんて何言われるか、何されるかわかったもんじゃないからな。


「俺、騎士をやめてヴィクターと旅しようと思ってんねん。何とか手伝ってくれへんか?最悪、見逃すだけでも頼む」


 あーこれどうなる?グスタフ黙って壁ガン見してるけど。


 おっ答え出たみたいや。


「クロウといい師弟そろって俺にばっか迷惑かけやがる。正直言うて厳しいのが本音や。こんな適当やってるように見えてこれでも役人なんや。好き勝手に動いたら示しもつかんし、処分だってあんねん。やけどなぁお前らがスライム倒さんかったら、報告があったのに何対処せずに被害出してんねんって上から言われてたやろうしな。まぁ騎士それも見習い一人ぐらいやったら最悪何とでもなるやろ。よし!レオンハルトの偽装身分と失踪報告捏造したる。大恩や死ぬまで覚えとけよ」


「ほんまおおきにありがとう」


 男気見せたなギルド長。勢いでしゃべってるような気するけど、バリバリ犯罪やんな。ほんまに大丈夫かいな。


「偽装いうても戸籍はこの町になる。そのまんまの名前やとすぐばれてお互いあぶないからな、名前は変えてもらうで」


「分かっとる」


「そんな緊張すんな。要するにばれんかったらええねん。よかったな名前長くて。レオンに縮めるだけで済むわ。というわけでホフヌング商会員レオン殿これからギルドをよろしゅうな」


「こっちこそ、よろしゅうお願いします」


 グスタフが伸ばした手をレオンはがっちりと握りしめ……ちょあんまりにも強すぎひんか?ギルド長も対抗すんなや。せっかくいいシーンやのに締まらん奴らやなぁ。


 用事済んだらちょうど小腹も空いてくる時間になっとるやん。二人も屋台でちょっとしたもん食うみたいや。ほらなんかよく分からんけどなんかのイベントで異国の店が多く出店されてるみたいやで。


「よってらっしゃい見てらっしゃい。おっそこのふたり、うちの最新甘味食うてかへんか?」


「おっちゃん。何売っとんの?ほんまに美味いんやったら買わせてもらうわ」


「小麦粉の生地をな火ぃであっためたこの型に流して焼くんよ。中に甘い豆入れてな」


「大判焼きか」


「あぁん?」


「ちゃうかったか。じゃあ御座候やろ」


「うーんなんかなぁ」


「ほなこれや。回転焼きやろ」


「おう、よう分かってんな兄ちゃん。そうやで故郷でも変な呼び方するやつよーおったけど、正しいのは回転焼きやからしっかり覚えといてくれよそんで何個買うんや?一個青銅貨一枚ポッキリや」


「そしたら三個貰うわ」


「まいど。気分ようなったし、一個サービスや」


 やっぱ屋台のおっちゃんは商売上手いもんや。ヴィクターも気分よぉーく青銅貨三枚を払ったみたいやな。


 今度はレオンがなんか見つけたみたいやで。


「ヴィクター、こっちにおもろい本いっぱいあるみたいやで」


「ほんまや、これ全部異国の本か、珍しぃな」


「君ら見る目あるわ。おすすめ紹介したる」


 こんだけほめられりゃ当然か。店主もにっこにこやで。


「カーンサイ国のキョートガ・ホンマノ・ミヤコヤ男爵が書かはったベストセラー『ビーワ湖の水止めたろか』渦巻く陰謀にラストのどんでん返し、めちゃくちゃおもろいで。他やとスゴイ・ビンボー作『値引きすんのかい、せんのかい』これは商人のバイブルやね」


「ほなら、『ビーワ湖の水止めたろか』買ってもええ?」


「まいどありぃ。まさか売れるとは思うてなかったわ。帰りの荷物減らしてもらったことやし、ほんまは劣銀貨十二枚120,000デナやけど八枚80,000デナにまけたる」


 ずいぶん大盤振る舞いやな。ほぼ利益ないんとちゃうか、知らんけど。ヴィクターも嬉しそうや。にしても本すきやなぁ。あんまり増やしたら旅の邪魔や思うけど大丈夫なんか。


 甘いもん食って、好きなもん買ってだいぶ満足したみたいや。レオンはくっついてただけな気するけど、本人が楽しそうやからまぁええってことにしとくか。


 ずいぶん長くていろいろあった一日やけど、それもそろそろ終わりそうや。レオンはこれからこっそり荷物まとめて数日後には街出れるようにするみたいやな。


 この国でいっちゃんデカい街、王都で二人に何が待っとるんやろうか。楽しみや。



 ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇ ◇


 ここまで読んでくれておおきに。

 いったん話が落ち着いたからネタ回やってみたけどどうやろ。後半部は本編とほぼ関係ないからあんまり深く考えんとって。


 ホンマのこと言うと、生まれも育ちも関西やから真面目にやっても関西弁が混ざっちゃうねん。やから一回開き直って全部関西弁の話作ったろって思って。な


 できる限り気をつけますが、どうしても関西弁が混ざってしまうと思います。どうしても気になる部分があれば教えていただけると助かります。


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