第72話 冬の夜ひとりの旅人(イタロ・カルヴィーノ作)
書かせていただきます。
【簡単な作品紹介】
20世紀イタリアの国民的作家、イタロ・カルヴィーノの作品。
作者は奇抜な発想の作品が多いことで知られていて、本作も独特な技巧の凝らされた文学作品に仕上がっている。
【数行で読める、あらすじ】
カルヴィーノの本を買った男性読者と女性読者が出版社のミスで混ざった別の小説に興味を持ってそっちを読む。
という話。
【作品の特徴と見どころ】
男性読者と女性読者が主人公で、作者が二人称の「あなた」で描写していく。章間には小説の断片が挿入されて、しかも続きがない。続きを探していくうちにまた別の小説の断片に行き当たり、それが最終的に『冬の夜一人の旅人が』という小説になる構想が奇抜で面白い。
イタロ・カルヴィーノは奇抜で実験的なアンチ・ネオレアリズモ小説が多いのだけれども、この作品もその一種。あまりお目にかかれない珍しい小説なので、普通のエンタメ小説に飽きた人は、本作を手に取ってみてもいいと思う。
【終わりに】
今日の解説は、こんなところかな。異論や反論や要望があれば、感想に書いてね。加筆修正しますよ。
ちなみに、記事の内容や、取り上げる作品は、私の独断と偏見が強いので、あしからず。
それじゃ、今回はこんなところで、さよなら、さよなら、さよなら。
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