第17話 オリバー・ツイスト(ディケンズ)
書かせていただきます。
【簡単な作品紹介】
ヴィクトリア朝時代のイギリスの作家、チャールズ・ディケンズの出世作。
【数行で読める、あらすじ】
主人公のオリバーは孤児で、貧民院で虐待されながら育った。
ある日、老紳士から仕事を紹介されたので、ついていくと、職場は盗賊団だったことがわかる。
オリバーはハンカチ泥棒の濡れ衣をきせられて捕まるが、目撃証言のおかげで釈放される。
その後、オリバーは親切な紳士のブラウンロー氏に引き取られ、幸せな日々を過ごすが、盗賊団の悪人に狙われる。オリバーは善人の人達に助けられたりしながら、自分の両親に関する秘密を知る。最終的に悪人達は処刑され、オリバーはブラウンロー氏と共に幸せになって、大団円になる。
という話。
【作品の特徴】
主人公のオリバーを中心において、時系列順に物語を展開している。
オリバーは虐待されている病弱で善良なかわいそうな少年なので、読者は同情して感情移入がしやすくなり、主人公の人生がどうなるのだろう? と興味を引く。
最終的にオリバーは幸せな結末を迎えるので、読み味はすっきりしていて、読後感が良いかな。
物語の内容としても、犯罪が次々に起きて、目まぐるしいために退屈さは感じない。
新潮文庫で上下巻の800ページ弱でありながら、読みやすくて一気に読めると思うよ。
【作品の見どころ】
物語の前半は、不幸なオリバーの運命はどうなるのか、という展開が中心で、逆境にめげないオリバーの様子が面白いかな。
中盤からは、オリバーを助ける善人と悪人が対決する展開で、サスペンス調の物語展開がハラハラして良い。
最終的に、オリバーは幸せになって、めでたしめでたしで話が終わるから、爽やかな結末が素晴らしいよ。
疲れている時に読めば、心が癒されて良いと思う。
欠点としては、四二章辺りからオリバーの出番がなくなり、脇役達が話の中心になるので、主人公に感情移入していた人ほど、不満が出るかもしれないかな。
加えて主人公のオリバーは、基本的に親切な人から助けられていて、自力で危機を切り抜ける場面が少なく、棚ぼた的な展開が多いので、主人公が知恵を絞って危機に立ち向かう展開を好む人には、不満が大きいかもね。
全体的に道徳的な物語なので、大人が読むよりも、子供に語って聞かせるのに向いた物語かもしれない。
【終わりに】
今日の解説は、こんなところかな。異論や反論や要望があれば、感想に書いてね。加筆修正しますよ。
ちなみに、記事の内容や、取り上げる作品は、私の独断と偏見が強いので、あしからず。
それじゃ、今回はこんなところで、さよなら、さよなら、さよなら。
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