第13話 恐怖の谷(コナン・ドイル)
書かせていただきます。
【簡単な作品紹介】
シャーロック・ホームズシリーズの、長編四作目。
同時に最後の長編でもある。
二部構成になっていて、一部でホームズ達の活躍を書き、二部は犯人の動機について語られる。
【数行で読める、あらすじ】
ホームズの元に怪しげな暗号文が届く。
さっそく解読してみると、バールストンにいるダグラスという男に、危険が迫っているとわかった。
ホームズはワトソンとともにダグラス救出に向かう。しかし、ホームズが到着した時点で、ダグラスは殺されてしまっていた。
犯人は誰だ!
という話。
【作品の特徴】
作品解説でも書いたように、『恐怖の谷』は二部構成になっている。
シャーロックホームズシリーズの長編は、『バスカヴィル家の犬』以外は、二部に分かれていて、二部犯人の過去編が書かれる。
内容を簡単に説明すると、舞台は開拓時代のアメリカ。
「自由民団」という組織が、街を暴力で支配していたので、流れ者のジャック・マクマードという男が奮闘するというもの。
ならず者に支配されている町を流れ者が解放する話は、まるで西部劇のような話だけれど、実はこの話、実話が元になっていたりする。
くわしくは長くなるのではなくけれど、コナン・ドイルの歴史小説家としての実力が発揮されていて、とても面白い。
一部を読んで満足せず、二部も合わせて読んでみることをおすすめしたい。
【作品の見どころ】
殺人事件に使われたトリックが見どころかな。
現代ではミステリ小説でよく利用されている方法ではある。発見された死体の顔が潰れていた、と書けば、ピンとくる人もいるだろう。
この手のトリックは作中の地名から「バールストン・トリック」と名前がつけられている。
今となっては目新しさはないけれど、シャーロックホームズシリーズが書かれた時代では新鮮で、有名になった。
ミステリのトリックの歴史を知るためにも、読んでおいて損はないよ。
【豆知識】
『モリー・マクガイアズ──実録・恐怖の谷』という題名の副読本が出ている。
主に第二部に関して詳しい情報が得られるので、興味のある人は購読をおすすめしたい。
【終わりに】
今日の解説は、こんなところかな。異論や反論や要望があれば、感想に書いてね。加筆修正しますよ。
ちなみに、記事の内容や、取り上げる作品は、私の独断と偏見が強いので、あしからず。
それじゃ、今回はこんなところで、さよなら、さよなら、さよなら。
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