第25話 義妹のはじめて

 寄り道を終え、そのまま家へ帰宅。

 愛夏は結局、ノーブラのままだった。家に帰っても尚、そのままリビングにあるソファで密着状態。今日はべったりだ。


「愛夏……そろそろ離れないのか?」

「まだお兄ちゃんと一緒がいい」


 それはそれで嬉しいのだが。

 しかし、畑仕事へ行きたい気持ちも逸る。


 どうすっかなぁ……。

 いや、悩む間でもない――か。


「分かった。もう少しゆっくりしよっか」

「うん、このまま押し倒してもいいからね」

「……ちょ」

「エロゲーで学んだ」

「学ぶなッ」


 いかんな。我が義妹はエロゲーに毒されつつある。そろそろ自制せねばなるまいか。

 でなければ間違いが起こる可能性が非常に高くなる。

 でも、ちょっと期待したいみたいな……。いやいや、なにを考えているんだ邪悪な俺よ。思いとどまれ、悪魔め!


「お兄ちゃん、わたしのこと……好きだよね」

「なッ……!」


 突然、そんなことを聞かれて石化する俺。

 そ、そりゃ……当たり前だ。

 けど、それを口に出すのは恥ずかしいというか。照れ臭い。


「好きだよね?」

「き、聞くまでもないだろ」

「良かった。そうだよね」

「もちろんだ。でなければ一緒に住まないだろ」

「それもそうだよね。じゃあ、気持ちは一緒なんだね」


 愛夏は頬を赤く染めながらも、ブラウスのボタンに手をかけていく。

 ちょ……え、谷間が見えそ……。


「ど、どうした。なにをする気だ!?」

「決まってるでしょ。お兄ちゃんに初めて……もらって欲しいから」


「んなッ!?」


 ど、どうしてこうなった――!!


 けど、けど……!


 愛夏がそこまで俺を思ってくれるのなら……。


 俺は、俺は……!!

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