第13話 義妹の友達の美少女ギャル
学校へ到着し、愛夏と別れた。
適当に授業を受け――昼休み。
いつも通り、早瀬さんが俺に声を掛けてきた。
「小野寺くん、妹さんが来てるよ~」
「いつもありがとう、早瀬さん」
「気にしないで」
明るい笑顔で去っていく早瀬さん。なんだろう、いつもに増して可憐で可愛いな。なんか変わったような気がする。
気になりつつも、俺は廊下へ。
そこには愛夏と……見たことのない女子がいた。
「あ、お兄ちゃん。待ってたよ~」
トコトコと俺の前にやってくる愛夏。と、その友達らしき女子。――って、まさか、この美少女が愛夏のクラスメイトの風吹さんか!?
「はじめまして、
素敵な笑顔で自己紹介をしてくれる風吹さん。
まさかの金髪ギャルとは予想外すぎた。
どう考えても、大人しめな愛夏と接点なさそうなんだけどなぁ。縁とは不思議なものだ。
「よろしく。俺は……」
「知っていますよ。愛夏のお兄さんでしょ~。いつも自慢気に話してくるから、耳タコですよ~」
愛夏、俺のことをそんなに話していたとは。
チラッと愛夏を見ると顔を赤くして俺から視線を外した。その感じからして、相当いろいろ話していそうだな。
こっちまで恥ずかしくなるけど、ちょっと嬉しくもある。
「そ、そうだったのか」
「はい。今日は愛夏ちゃんがお兄ちゃんを紹介してくれるというので来てみました」
「なるほどね。俺としても、愛夏と仲良くしてもらえて嬉しいよ。妹を頼む」
「もちろんですよ~。ほら、愛夏ちゃんって危なっかしいじゃないですか」
やっぱり、他の人からもそう見えるんだな。
とりあえず、風吹さんの存在のおかげで俺は安心できた。彼女が愛夏を守ってくれそうだ。
「そうなんだよ。逢澤さんも愛夏を守ってくれ」
「了解ですっ! あ、それと風吹でいいですよ~」
そよ風のような明るいテンションで、そう風吹さんは笑った。これがギャルかぁ……明るくてまぶしい。
けど楽しくなってきたぞ。
「これから昼飯に行くけど、風吹さんも来る?」
「えっ、いいんですか!? そういえば、愛夏ちゃんはいつも昼休み不在だから気になっていたんですよねー。やっぱり、お兄さんと一緒だったんですね」
「そんなところ」
「へえ! じゃあ、お邪魔しますね」
たまにはいいだろう。
風吹さんのことも知りたいし。
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