第7話
「1つ言い忘れていたが、この試験を受けれるのはこの1回のみ落ちたら2度と受けることが出来ない、A組から入りなさい」
A組の生徒は息をのみ、扉を開けて中へと入るが
扉が閉まる寸前に生徒達は物凄い勢いで部屋から出て
何処かへと走り去って行った
私達が驚いてポカンとしていると
先生は気にする様子もなく
「じゃあ、B組入りなさい」
B組には華衣さん達が居て
緊張した様子で
部屋の中へと入ると
先程と同じように
華衣さん達以外の生徒が何処かへと走り去って行ってから
数分経つと
先生は腕時計を確認して
口を開こうとした瞬間
扉が開き
顔が真っ赤になった華衣さんと天無さんが何処かへと走り去っていった
私達は不思議そうにその様子を見ていると
「それじゃあ、次はC組入りなさい」
私達はドキドキしながら部屋の中へと入る
中は空き教室で机や椅子はなく、天井の真ん中には大きな通気孔があるのが不思議に思っていると
一緒に受けていた他の子達はすぐに部屋を出て行くのを見て
「朱莉ちゃん、蜜那ちゃん、あの子達どうしたのかな?」
2人の顔を見てみるとほんのりと頬を赤くなっていて
ボーとしていた
「朱莉ちゃん?蜜那ちゃん?」
2人はハッとして
「鈴さん、どうかしましたか?」
「鈴ちゃん、なに?」
2人はこちらを見ていたが少し虚ろな目をしていた
「ううん、なんでもないじゃあ行こうか?」
私達は歩みを進め
丁度半分くらい所に来ると2人は足を止めた
「2人とも、どうしたの?」
2人は顔を真っ赤にして汗をダラダラと流していた
「2人とも、大丈夫?」
「ごめんなさい、鈴さん先に行ってください」
朱莉はそう言うと入り口へと走って行った
「ごめん、私も」
蜜那も続いて走って行った
不思議に思いながら
2人を見送っていると
D組の生徒が入ったかと思うと
すぐに出ていった
(この部屋に何かあるのかな?変わったところと言えば通気孔位)
鈴は通気孔の下へと行き
中を覗くが真っ暗でなにも見えなかった
(なにもないよね?とりあえず次の部屋へと行こうかな)
鈴は次の部屋へと続く扉へと向かった
別室でその様子を見ていた教師陣は
「やっぱり、
鈴が通った部屋は[欲の間]と呼ばれていて
通気孔の先には桜花高校生徒会に繋がっていて
男性の匂いが薄くなるが部屋へと充満していき
耐性のない人は[欲の間]に入ると直ぐに欲情して
部屋を出てしまう
耐性があったとしても
時間が経てば欲情してしまい
部屋を出てしまう
鈴は前世が男性だった為関係ないが
「ありがとうございます、護国寺は本当に天才ですから」
(よくやったぞ、護国寺これで一歩リードだ)
梅花がこんなに喜んでいるのは理由がある
それは生徒会の顧問が男性だから
自身が担当する生徒が生徒会の護衛となった場合
顧問との会議が発生する
つまり
男性と近付くチャンスがあるため担任達は是が非でも受かって欲しいと思っている
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