（超短編）8月20日、朝

朝、ホームにて

夏の朝の気分は最悪。補習も重なって気分が悪い。

最寄り駅、電車が近づいてくる。

いっそのこと楽になってしまおうかなんて考えたり。当然、そんな勇気もないのだけれども。

電車が入線、スピードが落ちて止まる。

いつもの番線、いつもの乗降場所、いつもの吊り革。

ふと周りを見渡す。

見慣れた顔もいないけど、遠目に同じ学校の制服が見える。

誰だっけ。クラスの・・・武田？竹田？

最初は眼鏡だった気がするけど今日はしていない。おまけにちょっと髪も遊んでる。

高校デビューってやつかしら。意外と可愛い顔してるじゃん。

・・・少しだけ、ほんの少しだけ気分がよくなった。