第4話



 月には幾つものドームが作られ、人工的に作られた酸素の中で植物が育ち始め、自然の空気に満ち溢れだす。

ドームの中では、少しだけの家畜が育ち、ペットを飼う人たちも現れた。

その環境を保つために管理センターが建てられていたが、今や、その中心となるセントラルタワーには、多くの人々が出入りしている。


 ドームとドームを繋ぐ地下道は、まるで星全体が蟻に蝕まれたようになっている。


 やがて人類は、その叡智で新しいエネルギーを生み出す。

素粒子を使った燃料である。

波動エネルギー、人類はそう呼んだ。

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