第2話
決勝では色々とあったが一応やってきた地区大会。
決勝から今まで二宮二郎はしっかりと分析をして勝つために努力
をした。
珍しく本気で勝ちに来ている。
今回もトーナメント方式だが、全国大会に出場できるのは優勝した人の
み。
それが彼の心に火をつけたのかもしれない。
まず初戦。相手の裏を突く戦術を駆使して圧勝。
明らかに予選とは動きが違う。
そのままの勢いで勝ち進んだ。
ついに決勝戦。ただ、相手は強かった。
序盤からトリッキーな戦術で押し込まれている。相手にビビっているのが
もろに出ていた。
結果は二位だが、彼は悔しがっていた。
「ここまで努力しても勝てない。もっと集中力を上げなければ…!」
彼は悔しさを力に変えて努力するつもりのようだ。
世間は彼を尊敬の眼差しで見るようになっていた。
『特集 日本のスポーツ界に明るい兆し』
昨日行われた卓球地区大会で準優勝をした二宮二郎。二宮選手は卓球以外にも様々な競技で好成績を残しています。そこには惜しまない努力があったのです。そんな彼に直接インタビューをしました。
「Q.努力の原動力は?」
「A.一位を取りたいからです」
「Q.一位に込める思いは?」
「A.僕の目標です」
「Q.最後にファンの皆さんに一言」
「A.いつか絶対に頂点を、絶対に取ります!」
彼が初めてしっかりと一位を目指すと決めた第一歩だった。
彼はいつまでこの目標に向かって突き進めるのだろうか。
そんなことがあった日の一週間後、彼はある大会を見据えていた。
それは世界選手権大会だ。
競技は陸上。100メートルと200メートルに出場するつもりだ。
そんな大会に出場するためにはもちろん予選がある。
世界選手権の参考記録を超え、尚且つ二位以内でなければならない。
二位を取ることは彼にとっては簡単かもしれないが、問題は参考記録を超
えなければいけないということだ。
そこまでの練習で参考記録を超えていなければ本番で出すことは到底無理
だろう。
そう思った彼は専任のコーチを雇ってトレーニングしてもらった。
コーチとは楽しみながら苦しいトレーニングを進めた。
誰かとともに上を目指すのも初めてかもしれない。
予選までに超えることはできるのだろうか。
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