第40話

「オレは、ここまでだ。

後はアジタ頼む」

宋徳治が弾丸の残骸を

放り投げた。

「デーっ、最後までやってよ」

アジタが不満げにそういうと、

「おいしいところを

取っておいてやったのさ」

と、宋徳治は涼しい顔だ。

「よし、オレやってみる」

アジタはローキックのかまえを

とった。

戦車が突き進んできた。

アジタが渾身の力を込めて

戦車目掛けてローキックを放った。

すると戦車は真っ二つに

裂けてこの世から消滅してしまった。

パチパチパチ。

宋徳治が拍手した。

「オマエにだってこの程度のことは

えきたんだろう」

アジタが宋徳治に言った。

「さあ、どうかな」

宋徳治が煙に巻いた。


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