第19話

「大丈夫か」

スカウトマンがアジタにいった。

「大丈夫なわけねーだろ。

折れてるぞ。どーしてくれるんだ」

「たわけ、自分の未熟さを棚に

上げて、なにをいうか」

「な、こといっっても」

「まだ、やれるな」

「できるか」

アジタが激怒した。

「それにしても、オマエの足は

鋼鉄なみだな」

「鋼鉄を切断したこともある」

「先に言えーっ」

アジタがまた激怒した。

「まっ、しばらく特訓は休むか」

「よかった」

「三十秒だけ」

「三十秒だけかい」

アジタがまた激怒した。



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