第20話

「アジタ、久しぶりだなあ」

その時、アジタの背後から

どすのきいたこえがした。

クエシマだった。

「随分と逞しくなったみたいじゃねえか」

「おおっきなお世話だ」

「やるか」

「こい」

「ダメじゃ、アジタ今のおまえの

戦闘能力では到底、クエシマには

勝てん」

スカウトマンが釘を刺した。

「やらせてくれーっ。こいつには

本当に恨みがあるんだ」

「しかし」

「行くぞ、クエシマ

アジタがクエシマの左足に

渾身の力を込めてローキックを放った。

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