第2話

「どういう事か、教えてあげようか?」

「え?どういう事なの?ツバサ君?わ、わたしとつきあってるもん、ね~」

アズハさん…

「俺がいつそんなこと言った?!」

少し怒り気味な感じでツバサ君が言う。

「とりあえずどういう事か教えてください。アズハさんと付き合ってるの…」

ベシッ!

「あんたねェ!ツバサ君に『君には負けるけどね』っていわれただけで調子乗るな!んなクソブス好きになるわけねーっつーの!アホ!」

ベシッ!

「そろそろやめたら?」

ツバサ君が言う。彼は優しい。

「うっせーな!大体おめーのせーでコーなってんだよ!バカ!」

ツバサ君に向かってびんたが飛んでいきそうになるとわたしは、

「クソやろーが!」

バッコーン!

「あ!すみません。ツバサ君にケガさせる奴はぶっ倒すって決めたんで」

「お前ら朝っぱらから何やってんだ!」

ギクッ!

「センセーこいつが…」

「先生、アズハさんが私に暴言と暴力とケガをさせました。ココ見てください」

おお。とクラスの全員がいう。

「センセー。それはツバサ君がつけたケガで~私もアリスにケガとぼーりょく振るわれました~」

「なんだそのいい加減なしゃべり方!悪いのはお前の方なんだろ?!」

「違うにきまってんだろクソ教師!」

「やめろっつっただろーが」

「っ!ツバサ君!何よ!」

ツバサ君がアズハさんの腕を止める。

「先生。いったんこれは見てた俺が言いますけど、どっちも悪くないから」

「そうか。ツバサが言うならそうか。じゃ全員席につけ~」

こうして一時間目が始まった。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る