第29話 その後と最強スキル
「おい!置いて行くなってば!」
「なんだよ?まだまだだな」
悟が追いかけて来ている。
前でファフが楽しそうにモンスターを消滅させている。
「ファフは凄いな!流石ドラゴンだな」
「あはは、まぁ、あれがファフだしなぁ」
喋ってると地獄耳のファフがこっちにやって来る。
「何じゃ?バカにしとるのか?」
「「してねーよ」」
「ならいいのじゃが」
とまたモンスターの中に戻って行く。
ダンジョンを攻略するのはこれで九つ目かな?
俺と悟とファフは旅に出ていた。
今は大阪の通天閣にあるダンジョンに来ている。
「よっしゃ!あとはボスだけじゃのぅ!」
「まぁ。よく50階層まで半日で来れるな…」
と悟は呆れているがこれはもう仕方ない。
まぁ、悟の勇者のスキルは強力だが、一撃一撃がデカいのでスピードタイプではない。収納してスキルを渡そうとしたら『いらない』と言われた。
自分の力で何とかするそうだ。
「それじゃあ誰がやるかじゃんけんだな!」
「よーし!じゃーんけーん」
「そこだ!悟!がんばれ!」
負けたのは悟。
「あぁ!今のは大きな隙じゃっだろう!」
悟はオーガエンペラーに苦戦している。
「うっせぇ!黙って見てろよ!」
悟が叫び、ファイナルブレイブを使ってオーガエンペラーを仕留めた。
「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ、」
「おー疲れ!まぁ、悟にしては早い方かな?」
「じゃな、じゃがまだまだじゃのぅ」
「う、うるさい!化け物2人と一緒にするな!」
と言ってドロップを拾い、俺に渡して来るので収納にしまう。
「ダンジョンコアが出たな、んじゃ戻ろうか」
「「おう」」
俺とファフは宝を、悟はスキルを貰い、外に出る。
「まいど!買取はありますか?」
「はい、これをお願いします」
「あ!えー!す、凄いですなぁ」
買取のオッチャンはビックリしている。
「まだありますからカゴ用意してください」
「ほんまですか!は、はい」
と言ってカゴを持って来てもらう。
もう40階層分までドロップは卸すことにしている。じゃないとこれでも溜まる一方だからな。
ロビーのベンチに座って待っていると、
「お、おす!悟と仲直りしたんだって?お、俺とも、な、仲良くして下さい!」
と、いきなり内藤が告白の様な態度でくるもんだからみんなで爆笑した。
「な、なんだよ!しょうがないだろ」
「いいよ、もう気にしてないしな」
と言うとホッとした様に横のベンチに座る。
「はぁ、ほんとにあの時はごめんな。俺もどうにかしてたんだと思う」
内藤は変わったみたいだなぁ。
「あぁ、色々されたな?」
「だ、だから謝って」
「嘘だよ」
「…はぁ、心臓に悪いぜ」
とまたみんなで笑い、領収書を持って来たお姉さんに3人で分割という事でお願いする。
「うげっ!な、何だよこの金額は?流石勇者とチートだなぁ」
領収書の金額を見て驚く内藤。
「お前もクランのリーダーなんだろ?これくらいは稼ぐんだろ?」
「そんなわけないだろ!俺らはちょっとずつ攻略してるんだよ!」
そうか、それならと、
「そうか、ならこれやるよ!いるだろ?」
肩掛けのマジックバッグを渡す。
「ま、マジックバッグかよ!こんなのどこで?」
「ん?普通に攻略してたら出て来るぞ?なあ?」
「そうだな、内藤も持ってるだろ?」
当然の様に言うと、
「ないない!まだ俺らそこまで行ってないんだな!そうか、でるのか…あ、ありがたくもらっとくよ!」
嬉しそうに肩にかける。
「それよりたこ焼きが食べたいのぅ」
「ん?まぁ、食いに行くか!」
「俺が案内するぜ!たこ焼きもいいが、串カツなんかどうだ?」
ん?たこ焼きじゃなくて?串カツって有名なのか?
「おぉ!それは美味いのか?行こう!」
とファフは内藤を連れて外に出る。
俺と悟はカードを受け取り外に出る。
「遅いのじゃ!行こうではないか!」
「そうですね!」
とセレネが出て来て、内藤を先頭にして串カツを食いに行く。
「だ、だれ?」
と内藤が聞くので、
「精霊のセレネだ」
「お、おお!な、なんか凄いな」
と驚きながらもファフに連れられていくのは嫌じゃないっぽいな。まぁ美人だからな。
ちゃんと二度漬け禁止を守って食べている。ドプンとつけて濃いかなと思ったがちょうどいいソースの加減で美味しく食べれる。
美味しくて凄い量になってしまった。
内藤は俺たちに感謝しながら帰って行く。
俺たちはなんだかんだで仲良くやっている。
ダンジョンも地球に馴染んでるし、海外だってまだ行ってないしな、これからもダンジョンを巡っていこう。
親友たちと一緒に、
収納と言う最強スキルと共に。
「さて、次に行こうか!」
「「「おう」」」
俺の収納は特別スキル!収納スキルで最強に あに @sanzo
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