第23話 『合成』とラーメン
ダンジョンを歩いて行くとやはり小さくてもダンジョンを作るほどのコアなので『合成』するとダンジョンが強力になるようだな。
「フハハ!オラァ!」
「凄いね、ランブルボアだって!」
デカい猛牛だなぁ。
「肉をドロップするのぅ!持って帰って母に料理してもらうのじゃ!」
とドロップは肉とツノと魔石だ。
一匹収納してみると、『突進』と『鉄の防御』を持っているので殴って倒しているファフは流石だな。
次の階層への階段を見つけたので降りて行くと今度は鳥だ。全長で3メートルはあるんじゃないかな?
急降下してくる鳥のモンスターを収納すると、『急降下』『嘴刃』『風魔法』を持っているケツァールと言う鳥だった。
「フハハ!ケツァールがいるではないか!これも美味いからのう!」
ドロップに肉があるのでそれも収納して行く。
ここは肉ダンジョンになったのか?
「どんどん来るのじゃ!おい!降りてこい!」
ケツァールは上空から降りてこなくなった。
「あはは、それじゃ降りてこないよ。『挑発』」
俺が『挑発』を使うとみんな俺を狙って来るのでファフは喜び、ケツァールを狩って行く。
まぁ、俺は囮なのでちょっと避ければ良いだけだからな。
「ふぅ!これだけ狩れば良いじゃろう!」
「肉は収納しているからまぁ良いんじゃない?」
その下の層に行くと鉄巨人だ。
野原を鉄の鎧を着た巨人がウロウロしてるのは見てて笑えるな。
収納してみると『頑強』『上級鞭術』『怪力』と言うモーニングスターを持っているが鞭に入るみたいだな。レベルとスキルを取って排出すると倒す。ドロップはモーニングスターと魔石。
誰が使うんだよ。
まぁ今日はもういいと言って50階層まで戻って転移石で外に出る。
「おかえり!西園寺君!」
「あ、ただいまです。今日の収穫はどうしましょうか?」
「もちろん買い取りますよ!」
「はい、お願いします」
と言って30階層までの素材や魔石、鎧や剣なども買い取ってもらう。
「はい!査定しますのでお待ちください」
と言われるのでロビーで座って待つ。
「なんで全部は出さんのじゃ?」
「そしたらまた騒ぎになるじゃないか」
「あ、あぁ、そうじゃのう」
最初から30階層までの素材などを出したら、大騒ぎになった。まだみんな行っても10階層くらいだったようだ。
まぁ、それだけみんなが弱いからしょうがないのだが、今回の肉などは家で食べられるからいいな。
「お待たせしました!西園寺君!」
「あ、はい」
と受付に行くと、買取の詳細が書いている紙を出してくれる。
金額は300万以上になっている。
「またいつものでいいですか?」
「はい、ファフと半分で」
と言って冒険者証を渡す。
クレジットカード機能もついてるのでそこに入れてもらっている。
「はい、お待たせしました」
「ありがとうございます」
カードを受け取るとギルドの外に出る。
「よし!ラーメン食べに行くのじゃ!」
「私も行きます」
とセレネも出て来て、なぜかラーメンにハマっている2人と一緒にラーメン屋に入る。
「おっ!また来たな!」
「親父さんこんにちわ」
と独特の匂いや雰囲気がワクワクさせてくれる。
「今日は全トッピングじゃ!」
「私はチャーシュー麺で」
2人とも慣れたものだな。
「俺は醤油ラーメン」
「あいよ!」
全トッピングは量が凄いな。
「ファフは食えるのか?」
「当たり前じゃ!いただきます」
「いただきます」
凄い美味そうに啜って食べている。
「いただきます」
まぁ、ここは美味いからなぁ。でもたまには違う場所でもいいんじゃないかな?
2人とも無言でラーメンを食っているのでそんなことは言えないがな。
ラーメンを食べ終わり外に出る。
まだ寒い季節だからそれなりの服装を三人ともしているが、ファフとセレネは自分で作り出してるし、俺も『耐寒』があるのでそこまで厚着はしていない。
「ふぅ、食ったのじゃ!」
「美味しかったですねぇ!」
「美味いのはわかるけど毎日はダメだぞ?」
あまり食い過ぎも良く無いからな。
「わ、分かっておるのじゃ。二日ぶりじゃ!」
二日ぶりって…一応考えてはいるみたいだな。
家に帰ると母さんに肉を渡す。
「凄いお肉ね!お裾分けしていい?」
「ならもう一個だすよ」
「ダンジョン産の肉は美味しいからねぇ」
母さんも喜ぶのでいい土産になったな。
2人は手洗いを済ませるとすぐに2階に行ってゲームをしている。
最近新しいゲーム機を2人にプレゼントしたのでハマっているのだ。
モンスターを狩るゲームなのでどうかと思ったが、面白いようで良かった。
と3ヶ月でここまで慣れ、ダンジョンも順調だし、魔石は父さんの会社が買い取ってくれるので毎日渡している。
ここ3か月でそれなりの大金持ちになったな。
俺はこれ以上ないくらいに今の世界を堪能していた。
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