第21話 装備と魔道具
父さんが帰って来て、晩飯となる。
今日はファフの為にハンバーグらしい。
「母よ!これは美味い」
「柔らかくてジューシーです」
まぁ、2人とも美味そうに食ってるから何よりだな。
「それで、まだ防具や武器はあるのか?」
父さんが聞いて来る。
「ん?あるけど足りなかった?」
「いや、うちの会社は足りるが、近くの会社も欲しがってな」
「そう、なら明日は俺も行くよ」
そっちの方が早いし。
「悪いな、まぁ、タダで貸すわけじゃないからな」
「あはは、そんな心配はしてないよ」
だって殆どがオーク装備だし。
その後はテレビを見ながら国はどうするのか見ていると、やはり異世界物が流行っているからかギルドが出来るらしい。
2日目にして動くのは早いな。
モンスター対策本部なども設置されているらしくゴブリンなら銃でも簡単に倒せる。
自衛隊や警察が動いてるし、安心だろう。
まぁ、何処かが管理しないといけないだろうしね。
また、ギルドの登録は18歳以上だからギリギリセーフだな。
父さんに魔道具を見せる。これからは魔石を使って商品にしていけばいいからな。
「これは凄いな!魔石はあるのか?」
「ゴブリンからも獲れたでしょ?」
「あぁ、あの石がこれか!」
と魔道具も明日持って行くことになった。
次の日は朝から父さんの車に乗って会社に向かう。外を見ているとガラスが破られ、ビニールシートが張ってあるところなど被害が見えて来る。
父さんの会社もまだ応急処置の状態だな。
「健人君が来たのか!」
「あ、おはようございます」
「おはよう!」
と社長さんが出て来てくれた。
「社長、後でお話が」
「ん?分かった、後で社長室に来たまえ」
「はい!」
と父さんが社長に言ってるのは魔道具のことだな。
俺は言われたところに鎧や武器を置いて行く。
「すごい量ね、まぁ、私も借りてるんだけどね」
と秘書さんが鎧を着ているので一緒に笑ってしまった。
オーク製でもゴブリンには十分だし、これで戦える人が増えればいい。
父さんに魔道具を渡して、俺たちは帰る。
送って行こうかと言われたが断った。
ファフに色々見せないといけないしな。
電車はまだ運休してるようで、まぁ、そのうち見せられるだろうな。
若い人がバットなどを持って徘徊してるのをみるとレベル上げをしているようだな。
まだ武器なんて売ってないから仕方ないし、バットでも倒せるからな。
総合病院に顔を出してみるとやはり怪我してる人が多いのでまたエリアヒールをかけておく。
ゴブリンも立派なモンスターだし、怪我だってすることもあるだろう。
ファフは街中を見て周り、わからないことを聞いて来る。セレネもそうだな。
喋りながら帰っていると、クラスメイトが走っているのを見かける。
まぁ、頑張ってくれ。
俺はもうあいつらに関わるのはごめんだ。
そうこうしているうちに家の近くまで来ると母さん達が立ち話をしてた。
会釈して通り過ぎようとしたら捕まり、ネット通販をさせられる。
まだスーパーは開いてないようで近所のおばちゃん達が集まって来る。
いつ終わるともしれない買い物を待ってるだけなので辛かったが、ありがとうと言われるとしょうがないとしか言いようがないな。
「やっと終わった、待つだけなのに疲れるな」
まぁ、お金はもらったけどね。
「まぁしょうがないじゃろ」
「はぁ、だね」
「それよりも今日はダンジョンに行かんかったのぅ」
「まぁ、毎日行っても飽きるしね」
「そうか?我は飽きないがな」
「あれだけダンジョンにいたのに?」
「それとこれとは話が別じゃ」
別腹ってやつか。
「そう?ならまた明日からダンジョンに行きますか」
「よし、そうじゃ」
「ん?」
「父のところにもダンジョンがあったであろう?そこを潰して回るのはどうじゃ?」
「んー、それはやめとこう、今から魔石が必要だからね」
「おう、そうじゃったの!魔道具作るんじゃからな!」
「そう言うこと。まぁ。ダンジョンが多いから他のところで大丈夫だろ?」
「そうじゃな」
まぁ今からが大切だからな。
今後どういう風に国が動くのかでダンジョンを潰して行くのか、それとも残して行くのかを決断する必要がある。
で、今俺が何してるかって言うと錬金術でヒールポーションを作っている。練金釜は持ってるし薬草もあるのでヒールポーション作りに熱中する。
約2時間で100本のヒールポーションを作り、品質は普通だが中級錬金術になったのはありがたい。
「暇なのじゃ」
「そこのゲームしていいよ?」
ちょっと古いけどまだまだ現役のゲーム機。
「なんじゃ?ゲーム?」
「これこれ、スイッチ入れて、このコントローラーで動かすんだ」
「ほおほぉ」
「こうやって、ほら。結構面白いよ?」
とキャラクターを使って対戦格闘ゲームをやってみる。
「やるのじゃ!」
「セレネもやってみる?」
「はい!」
と出て来たセレネと対戦してもらう。
「ぬがー!また負けたのじゃ!」
「面白いですねぇ」
「ずっこいんじゃ!飛び道具は卑怯じゃぞ!」
「これがこのゲームですから、ね?」
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