日没
遠藤
第1話
空が海から、宇宙(あい)へと還っていく
太陽が、名残惜しそうに沈んでいく
眩しすぎて見えなかった
でも本当は知っていた
今はまだ、ここにいるから、今を生きてみる
いつかきっと、そこに戻る日まで
恐れが、消える日まで
魂は叫んでいる
愛を求めている
求めても求めても、満たされない愛を
なのになぜ、愛を躊躇う
なぜ愛を恐れる
光を求めた
宇宙(あい)が見えないよう、コンクリートで覆い光を放った
思い出さなように
その愛が、心に届かないように
怖かった
受け入れるのが怖くて
なぜ闇の中で眠るんだ
闇の中で何を見るんだ
忘れたのかい?
そこに在ったのに
ここにいるためには、消すしかなかった
愛の中では、見えないものもある
忘れたわけじゃない
どうしようもない時、いつも見上げている
涙を流すのはそのためだ
もう少しだけ、ここに在りたい
そう、もう少しだけ
日没 遠藤 @endoTomorrow
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