お前は孤独の一匹狼さ

@plals

第1話 プロローグ

いじめ…肉体的、精神的に相手を嫌がらせする行為、またそれに準ずるものを指す

昔、大上 春翔は小学生の頃クラスメイトをいじめをしていた。今になっては何故あの時クラスメイトをいじめてしまったのか分からない。ただ言えるのは当時の自分は物の善悪をよく理解していなかった…と思う。今の自分はただ、それだけしか思い浮かべなかった。そして、自分がいじめる側からいじめられる…前兆に気づいたのは小学生6年の頃、授業が終わりランドセルを取り出した所表面に違和感を感じた、取り出すとランドセル表面に白のチョークで「消えろ、死ね」と書かれていた。当時の自分はその行為に傷つき泣いた事を覚えている。それ以降段々と周りから距離を置かれ始めている事に気付き始めるべきだったと思う。

そして、中学に上がり自分は確実にいじめられる側になったと認識した。

中学生の記憶は思い出せない。つい数週間前までは中学生だったのに。ただ覚えている事は卒業式が終わり最後のHR、地元の高校に進学する人に向けて暴言を吐いた事は覚えている。二度と会わないと思い出た。

そして今、俺は地元から離れ一人暮らしで新しい高校生活を始めようとしている。

俺の目標はこの高校3年間を大切にして中学では出来なかった青春を謳歌する。ただ、それだけだ。

買い物袋を両手に持ち部屋のドアを開け部屋に入る。


ガチャ…

隣の住民がドアを開け、部屋を出る

私は狼 白奈、小学の頃クラスメイトにいじめられていた。小学の頃は何故いじめられていたのか分からない。ただ、私の名字が狼…という動物のオオカミだからそれをただいじっていたと思うが、昔の自分はそうは思わなかったと思う。当時の私は少しいじられただけでもすぐに泣いてしまう、泣き虫だった。そこから私をいじめた人らはいじり倒し始め、私はそれをいじめと認識した。

それは小学6年の1学期まで続いた。しかしそれ以降はピタリと止んだ。何故止まったのかは分からない。そして不思議なことに周りが急に私を優しくし始めた。担任がクラスメイトや学年に喝を入れたのかと思った。しかし心の傷は残っていたため私は隣町の中学校へ入学した。

入学した中学校はその町の小学校から上がった人が多く既にグループが形成されていた。私はそのグループに入れなかった。すると一人のクラスメイトが私に声をかけてきた。

「しろな…さん?」

クラスメイトの女子から話しかけられた

「は…はい…?」

急に話しかけられた為裏返った声で返事をする

「もし、良ければ友達になりませんか?」

そのクラスメイトは笑顔で喋る

「あ、…ありがとうございます…ぜひ…なりたいです。」

私はそのクラスメイトにぎこちない返答をしてしまったが、それ以降その友達と一緒にお昼を食べるまで仲良くなった。

そんなある日

「ねえ、しろなさん、少しお話したいのだけどいい?」

話しかけてきたのは別グループのクラスメイト

「忠告してあげる。あの子ああ見えて実は小学生の頃クラスメイトをいじめていたいたんだよ。」

いじめていた側…?

その言葉を聞いて身構える

「ねえ、あの子より、私達のグループに入らない?しろなさん。話題なかなか噛み合わないでしょあの子と?しろなさんの趣味、私も同じ趣味でー」

最初に話しかけてきたクラスメイトはいじめる側の人には見えなかった。しかし、このクラスメイトの忠告を無視すれば、私も周りからいじめられてしまう。でもこの会話の真偽も怪しい。どうすれば…


今思えば私の人生の最大の選択ミスがこれだと思う。

「分かった…」

「それじゃあ宜しくね、しろなさん」

そのクラスメイトは上機嫌で帰っていった

それ以降私に最初に声をかけたクラスメイトとの会話が減っていき次第にその子は学校へ来なくなった。そこで私はいじめる側にたってしまったと自覚した。それ以降そのクラスメイトは転校し、忠告をしたグループと中学3年間を築いた。

しかし、高校はそのグループの人らとは避けるよう地元、隣町を離れ一人暮らしを始め明日の高校生活の準備をする。

もう二度といじめる側に立たないよう。

もう二度と自分の保身で物事を決めないよう。

もう二度と…

そう誓いながら買い物袋片手にドアを開け部屋に入る

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