第3話


 博士の研究所は山奥にあって、周りには山と、小川と、田んぼしかない。


 人里離れた場所って感じだ。


 街から離れた坂道の上にポツンと建つ、研究所。


 ここに、私たちは住んでいる。


 博士には配偶者もいないし、子供もいない。


 研究好きのおっさんって感じで、人間の社会という枠組みに限れば、かなり「変人」だということがわかった。


 それも最近知った。


 博士はかなりの変態なのだということが。



 …ゴホンッ



 まあ、「変態」という定義にはいろいろなものがあるから、一概には言えないとは思う。


 ただ、他の人に比べたらかなりおかしい。


 どこがと言われれば、うまくは答えられないけれど。





 

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