第2話

 先日16歳になった彼は探索者になるため組合に訪れていた。


 彼はざっと中を見渡し登録受付のカウンターを見つけるとそこへ向かい歩いていく。



「すみません、探索者の登録をしたいのですが、大丈夫でしょうか?」



 彼は高揚した気持ちを抑えながら、受付嬢に確認する。



「はい、ようこそ探索者組合へ。

 新規登録にはこちらの用紙に必要事項を記入してください。

 未成年の方は身分証明書の他に保護者の同意書も必要ですがご用意されていますか?」



 受付嬢は慣れた様子でにこやかに対応してくれた。



「えっと、はい、これで大丈夫ですか?」



 彼は少し緊張しつつ必要事項を記入した用紙と身分証明書、保護者の同意書を受付嬢に差し出す。


 受付嬢はそれらの書類を確認しながらパソコンに向かい情報を打ち込んでいく。



「登録が終わりました。

 あとは探索者講習と確認テストをしていただき、合格すれば探索者としてダンジョンに潜る許可証が交付されます。

 ちなみに次の探索者講習は最短で二日後になりますが、予約致しますか?

 今なら午後の講習が予約できます。」



 彼は即座に予約のお願いをし、仮の登録証とダンジョンのしおりと書いてある冊子を貰い、そわそわとした気持ちを抱きながら帰宅した。


 帰宅後はダンジョンのしおりを何度も読み返し、動画サイトでダンジョン探索の様子を見て、日課の訓練をしつつ、講習までの1日半を過ごした。

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