第5話 攻略サイトの功罪
この世の中にあるもので、インターネットのおかげで激変したもの第一位はなんでしょうか?
そう。
正解は、ゲームの攻略です。
子供のときは、ゲームをクリアしたときには謎が残ったものです。
結局、どの技が一番強かったのか、とか。
結局、どのキャラでパーティーを組むのがベストだったのか、とか。
キマリはなぜ通してもらえなかったのか、とか。
それで、結局もう一周したりする。
しかし、インターネットが発達した今、ゲームをするときに、少し詰まったら攻略サイトを見たい欲求が出てきてしまうようになりました。
私が大人になって、時間がなくなったからというのもあるかもしれませんが、
今の子供達がサイトを見ずにクリアしているとは到底思えませんし、同じかなと。
攻略情報がすぐに検索できることは、大変ありがたいことです。
わたしも、攻略サイトがなければ、到底ホグワーツレガシーで寮対抗杯を優勝することは叶わなかったでしょう。
(なんやねん、34レベル必要って。ほんま大変やったわ)
しかし、その一方。
攻略情報を見た瞬間に、ゲームが作業と化すことに気づかざるを得ませんでした。
サブエピソードを全部開放していくとか、マップの端っこにあるパワーバランス崩壊の武器を取りに行くとか。
そういうことをしていると、なんで仕事が終わった後に、ゲームで仕事してんのや……って気分になります。
深夜二時にこれはしみる……
まぁ、やってることは指示書を元に、デジタルデータの整理整頓をしているのとほぼ同じですから、当然っちゃ当然ですが。
ですから今日の主題は、
攻略サイトはサイテー! 全員、攻略を見ずにたけしの挑戦状をやれ!
って話ではないです。
これって、推理小説でも同じかな、と少し思ったんです。
推理小説ってジャンルも、インターネットによってネタバレの脅威にさらされて久しい被害者、なわけですが、
そもそも、なぜ、ネタバレが面白さを減じてしまうのだろうか、と。
ここに、じゃあなんで推理小説とかゲームって面白いのでしょう、ってことのヒントがあるような気がしたんです。
ネタバレの定義から考えましょう。
ネタバレ=作者が意図的に隠していた情報を、先行者が披瀝するっていうものになると仮定します。
んで、それをわざわざ見に行くってことは、検索者はそれが見たいと思っているということです。
ネタバレサイトは、まず気になるって前提がないと、見には行かない。
だから、「情報が隠されている」って事自体が、人に面白いと思わせる方法なんじゃないか、なんて思ったんです。
ゲームは複合的エンタメなので、面白さとはひとえにそれだけではないですが、
一次情報しかない小説においては、結構言い得ているところがあるんじゃないかなと思うのです。
漫画なんかも、そうですね。ストーリーは、隠されているという状態こそが、面白さを生むのかもしれません。
もっと抽象的に言うと、面白さとは、隠された――つまり情報が欠落した――場所を補うべく、読者が自分から見る幻影のことなのではないか。
わざとかっこよい感じで言いました。
じぶんでもあまり意味はわかっていません。
ところで、
これはワンピースの重大なネタバレなんですけど……
ルフィの腕……
実は伸びます……
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