第2話 秘密の練習

夏が深まるにつれ、学校もその熱気に包まれていた。ミナは毎日の陸上部の練習に励んでいたが、忙しい中でもレオとの時間を大切にしていた。


ある日、ミナは練習後、学校の音楽室でレオと合流した。「なんでこんなところに呼び出されたの?」と彼女が尋ねると、レオはミステリアスに笑って、彼女を部屋の中に誘った。


音楽室には、ピアノとその前にセットされたマイクがあった。「実はさ、夏祭りのステージで演奏することになって…ミナに歌ってほしいんだ。」レオの提案に、ミナは驚いたが興奮もしていた。


「私、歌なんて上手じゃないよ?」とミナは少し戸惑いながらも答えた。しかし、レオは彼女の手を取り、「あの日、裏庭での君の歌声を聞いて、このステージは君と一緒にやりたいと思ったんだ。」と語った。


そうして、二人は夏祭りに向けての秘密の練習を始めた。昼はミナの陸上部の練習、夜は二人の音楽練習と、忙しい日々が続いたが、二人はその時間を楽しんでいた。


練習を重ねるうちに、ミナの歌声も日に日に成熟していき、レオのピアノとのハーモニーは完璧に近づいていった。

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