第27話 人気美少女ライバーとデート

「春人くん! こっちですよー!」

「ごめん! 遅れた……」

「大丈夫ですよ! 全然待ってませんでした」


 駅前で亜美と待ち合わせ。


 俺は3分遅れて来る。


 亜美からLINEEで50メッセージも来ていた……


「でも心配しました。春人くんが女の子に拉致監禁されてるんじゃないかと思って……」

「さすがにそれはないんじゃ」

「春人くんはもう人気ライバーなんです。メンがヘラった女性リスナーに襲われることもあるんですよ」

「まさか」

「ライバーとしての自覚が足りませんね……。もしも次のデートで遅刻したら、スマホにGPSを入れてもらいますから」

「マジかよ……」


 ★

  

 駅前を歩くと、


【あの子、すげえかわいい】

【芸能人かな?】

【隣の男と釣り合わないな】


 めっちゃくちゃ目立っている……


 亜美がかわいすぎるから、隣を歩く俺が不審に見られている。

 


「えへへ。春人くんとデート、嬉しいです♡」


 亜美本人は全然気にしてないみたいだ。


「春人くん、ちょっとお買い物に付き合ってくれませんか?」

「もちろんいいよ」

「あ、このお店です」


 通りに面したところにある、女性服の店だ。


 もうすぐ暑くなるし、夏服がほしいのかな?


 店に入ると、


「春人くんに選んでほしくて」

「いや、これは……」


 俺が連れて行かれたのは、


 水着コーナーだ。


「春人くんの好きな水着、教えてください」



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