第14話 美少女ライバーとお風呂
「え? 宮本さん?」
シャツ一枚に、下はパンツだけ。
髪をまとめて、手にタオルを持っている。
「きっと部活と配信でお疲れですよね。身体を洗いますね」
「いや、でも、そこまで……」
俺が立ち上がろうとすると、
「ダメです。春人くんを座ってください。足すべらせちゃいますよ」
宮本さんは俺の肩をつかんで、俺を座らせる。
「さあ、洗いますねー」
「つっ……!」
むにゅう……!
背中に、宮本さんの柔らかい胸が当たる。
(これは……ヤバい……!!)
何も考えるな。
考えたら負けだ。
俺は脳内で、般若心経を唱える。
「ふんふん♡ きれいにしちゃいますね」
すごく嬉しそうな宮本さん。
耳元で、心地よい声が聞こえる。
「うっ……そこは!!」
俺の絶対領域へ、
するりと宮本さんの手が――
「ここも汗が溜まっていますから」
「……」
気づかないフリをしたほうがいい。
変に意識するほうがマズい展開になりそうだ。
「……春人くん、少しあたしの話、してもいいですか?」
ふうっと、耳元にささやき声がする。
「こんなこと人に話すの初めてなんですけど……実はあたし、配信が辛くて」
「辛い?」
「なんだか、本当の自分がわからなくなって……」
かなり真剣な感じだ。
宮本さんは、配信を楽しんでいると思っていた。
「自分も他人も、信じられなくて」
「そうなんだ……」
宮本さんは俺よりもずっと、長くライバーをやってきた。
しかも、人気トップのライバーを。
人に言えないような、嫌なこともたくさんあったに違いない。
人気者の水晶マリルを、演じるのが疲れたのかもしれない。
「みんなあたしのこと、好きだとか言ってくれるけど……何かあっても助けてくれない。みんな口だけ。でも春人くんは命懸けで助けてくれた。本当のあたしを見てくれる。……ごめんなさい。引いてるよね?」
「いや、引いてないよ」
「ありがとう。春人くん……」
背中越しに、宮本さんが俺に抱きついた。
宮本さんの体温が、伝わってくる。
「春人くんを、誰にも渡したくないです」
宮本さんは俺から離れて、
「あたしの全部を……もらってくれませんか?」
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