第22話
「ん...ここは...どこ?」
朦朧としながら目を覚ました美穂
辺りを見渡し、男達の顔を見て
思い出した
ッ!!!!
「やっとお目覚めですか?ハハハハッ」
馬鹿にしたような言い方で
美穂のところへ向かって来た
「ちょっと!私をこんなところ連れてきて
何するのよ!確かにぶつかったのは私が悪いけど
こんな倉庫連れて来ることないじゃない!」
必死に男たちに向かって叫ぶが届かない
「本当に悪いと思っているなら
身体で謝ってもらわないとねーハハハハハハハ!」
え!?
身体??
どうしよ...怖い!!
友基ッ!
一人の男が美穂の胸に手を当てた
興奮してきたのか、男の息が荒くなり
服を破いた
美穂は声を出して叫びたかったが
恐怖で声が出ず、涙が溢れ出した...
「その顔、そそるねー泣いてもムダだよ」
...もう私の人生終わりだ...
美穂は涙が出なくなるまで泣いた
美穂黙ってることをいいことに
次の男へと順番が変わり
下半身を触りだした
「身体は正直だねー」
美穂はただただ時間が過ぎるのを待っていた
「おい!こっちもまだだぞ!早く回せよ!
我慢できねー!」
男達が興奮していたその時
ガシャーン!!
ウー!ウー!
扉が勢いよく開き
パトカーが何台も倉庫に入ってきた
「ヤベ!逃げるぞ!!急げ!」
男達は慌てて倉庫から逃げようとしたが
警察の人数が遥かに多く
全員逮捕された
美穂の元へ女性警官が毛布を持ってきた
あまりの酷さに毛布をかけた瞬間
女性警官が涙を流した
「怖かったでしょ?もう大丈夫よ...」
美穂を優しく包み込むように
抱きしめた
美穂は助かったんだ。という気持ちになり
緊張の糸が解けた瞬間
身体を震わせ大声で泣き叫んだ
「美穂ッ!!」
友基が美穂のもとへ走ってやって来た
毛布包まれた美穂...
毛布の隙間から見えた現実に
友基は驚きを隠せなかったと同時に
怒りが込み上げてきた
しかし美穂は
友基にこの姿を見られたくなかった
自分は汚れてしまったと
考えこんでしまい
咄嗟に友基に対して叫んでいた
「見ないでーッ!!」
美穂が怯えた感じになりパニックになり始めた為
警官は美穂をパトカーに連れて行き
倉庫から出ていった
「チクショーッ!!!」
友基叫んだ声が
倉庫全体に響いた...
とりあえず3人は家に帰り
真子や優美に今回の事件を話した
友基たちは何もできなかった
それから警察から電話が来て
美穂の精神状態を考慮してカウンセリング施設に
しばらく入所することになった...
ーーーー
次の日...
何も知らない修が教室へと入ってきた
美穂がいない事に気づいた修が友基達に
問いかけるが返答がない...
「美穂どうしたんだよ!」
他の生徒に聞いても
知らない。だけ...
チャイムが鳴り教室へ担任が入ってきた
HRの始まりに美穂の話となった
「えー残念なお話ですが、しばらくの間
山神美穂さんは欠席されます。今回、事件に巻き込まれてしまいました...」
担任の言葉にクラスメイトがざわついた
修が担任に事件の内容を聞くが
なかなか教えてくれない
そのままHRは終わってしまった
修は友基たちのところへ行き
今回の事件の事を聞き出そうとするが
教えてもらえない
すると慎也が一言
「今は俺らからは言えない...
時が経ち美穂ちゃんが言えるようになるまで
待つしかないんだよ...」
切ない表情に
修はこれ以上何も聞けないと思い
3人の歩く背中を見ていた...
「俺の出る幕はとことん無しだな...
美穂...何があったかわからないけど、元気でな...」
この日を最後に
修は桃響高校から姿を消した
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