第20話

森さんの運転で

遅刻することなく学校へ着いた...



あ、そうだ私今日からクラス違うんだよね?

友基に聞きたいけど

朝から喧嘩しちゃうし...

職員室ならなんとか行けるかな?

よし。一人で行くか!!


「じゃあ皆、バイバーイ!」


「?あれ?美穂ちゃんって今日から特別じゃないの?」

「?友基...どうなってんだ!?」

「!?特別教室と頼んだハズだ...」


このあと美穂は職員室へ向かう途中に

修と会った

「あ、修?」


「あれ!?美穂じゃん!」


昨日の話がホントなんだと実感した美穂

「修...ホントだったんだね!」



それから二人は

職員室に向かい担任と一緒に

特別教室の扉をくぐった


担任からの話のあと二人の自己紹介を

求められた

「初めまして、山神美穂です。今日からよろ....

あぁ!」


「どうしたんだ山神?」



何で3人がいるの?

しかも慎也と昇笑い過ぎー!

「いえ、すみません...よろしくお願いします」



「えと...緑山 修です。よろしく」


修の自己紹介のあと女子がざわついた


修イケメンだもんなぁ...

このクラスは特別教室でして

お金持ち、頭がいい等

条件付きのクラスなんだってー

これは修が教えてくれた情報なんだけどね...


「それでは山神と緑山は窓際の後ろの席を使ってくれ」


「「はい」」

二人は用意された机まで向かった



「美穂、席どっちがいい?」


「決めていいーの!?

ありがとう修!!じゃあ後ろ!」


席につくなり修は美穂に話しかけていた

それを見ていた友基

「なんだ?アイツら...」

ぼそっと言葉を漏らしてしまった...

その声を聞いた担任が

直ぐ二人を注意してた

「こら!君たち静かにしなさい。編入そうそう...

そうだ、二人に伝えておくよ...

このクラスの学級委員は風来友基くんだから

何か分からないことがあったら聞くように!」



え。友基は学級委員もやってるんだね...

すごいなぁ...

「山神さん!聞いてますか?」


「すみません...」

聞いてなかったぁー...


朝のHRも終わり

担任が出ていった瞬間

修が美穂に話しかけてきた

「あ、そうだ!美穂...これ...」



ん?

修が見せてきたのは

無くしたブレスレットだった

「これ探してたんだよー!!!

修が持ってるってことは

昨日のあの時!?」



「美穂、昨日って?」


ビクッ!

振り向くと昇と慎也がいた


「美穂ちゃん...コイツと随分仲がいいんだね」

慎也の顔がいつもより

怖く見えたのは私だけ!?


美穂は信じてもらえるかわからないけど

二人に説明した

「あのね...修は幼なじみで

昨日、弟のところへ行ったら修が偶然いたの」



「ホントに美穂の幼なじみ?」


「あぁ!小さい頃から家が隣で仲良くしてたんだよ!

なぁ?美穂?」


まだ信じて貰えない美穂...

「ホントかなぁ?」

慎也までー...


「ホントだよぉ...」



友基はずっとPCで何かやってるし...



「ふーん...それなら本当だね」

「うん...分かった」


???

信じてくれたのかな??

それならいっか!



「ってかさ、美穂は何でこの二人の事知ってるの?

今日編入したんだよな?」


やっぱり気になります?

「あ、あの...ちょっとねー...」アハハハ...


「なんだよソレ!はぐらかさないで

言ってくれよー!」



え。チョット

どうしよう...

PCばっかりしてないで

助けなさいよね!!



!?今なんで友基の事...



「緑山製菓息子か...」

友基が立ち上がり二人の方へ向かって来た



友基は二人を睨んでいるように見えた



何で私が睨まれるのよ!

今、友基...修のお父さんの会社を...



「それがどうしたんだよ」


「校舎案内でもしてやろうか」


え、私されたい!

迷子なりたくないし...


「せっかくだけどお断りしておくよ

校舎探索ってことで、美穂としてくるよ

学級委員さん...」



修!そんな言い方しちゃうの!?

恐るべし...


グイッ!

「痛ッ!」


修は美穂の手を引っ張り

教室か出ていった



「.....」

教室から出るとき

友基は引き止め無かった...


何、私...期待しちゃってるんだろう...


さっき急に手を引っ張られて

首元の傷がズキンとした...

首元を押さえながら歩いていたら

「美穂?どうしたんだ?

首痛いのか??」


「別に...」



それから二人は校舎の中を歩いていたが

「美穂...お前何か考えてんのか?元気ないぞ?」



「別に...」



「さっきから別に別にって!

俺は心配して言ってるんだぞ!?

この際だから、全部教えてくれよ

お前が悩んでる姿とか、苦しんでる姿なんて

見たくない!お前のことが好きだから

心配なんだよ!」.../////




え。


大きな声が

誰もいない廊下に響渡る

修は言い終わった後に顔を赤くし背を向けた

同時に美穂も赤くなり

目の前で起きた出来事に動揺している...



告白...された?

修が...?


「お前に会うためにこっちに帰って来た振りもしたし

お前と一緒にいたくて学校も同じにしてもらった...

俺的には、将来の事も考えて...

美穂を迎えに来たんだ!!」




「....」

修、私に言ってるんだよね!?






ーーーーーーーーー....

その頃

友基たちは...


「ねぇ友基ー美穂ちゃんたち遅くない?」


「そうだよね...確かに遅いよねー

ね?友基?」


カチカチカチカチ...

友基の耳には二人の声は聞こえてはいない

PCに向かって何か作業をしているようだった

その姿を不思議に思った慎也が

PCをそっと覗き込んだ...



...っ!!

慎也は声も出ない

驚いた顔でその場から少しづつ

距離をおいた

その行動を見ていた昇も気になって

PCを除きこむと


「ま、まじかよ...」


二人が驚いていたのは

学校についている防犯カメラを遠隔操作して

美穂と修の行動を監視していた...

もちろん音声機能もついていたので

会話の内容は友基の耳に入っている


PCを見る友基の目がだんだんと

怒りの目つきに変わっていった



「友基、いくらなんでもそこまでやるのは...」

慎也は友基の肩に手を掛けて話したその時

友基がスッと立ち上がり

冷たい視線を慎也にむけ

肩に乗ったてを払いのけた


そしてそのまま何も言わずに

教室から出ていった...


二人は友基の冷たい視線に

背筋に寒気が走ったが

友基のあとを追って教室を飛び出した



「美穂は誰にも渡さない」

友基の身体は無意識に走り出し

美穂と修場所へと向かっていた...






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