第18話

次の日....


ピピピ...

「ふわぁぁぁー...

眠たいよぉー...でも今日から

学校!!やったぁ!」

張り切った様子でキッチンへ行き

朝食と自分のお弁当を作った

♫~

「あ...弁当箱あるわけないよね...帰り見てこよー

これはとりあえず朝食行きね...」


そろそろ二人起こさなきゃ!

コンコン...

「昇ぅー?昇ってばー?」

「.....」

あれ?起きない...

どうしようかな?って考えていたら

昇に抱きつかれた...


ギュッ!


キャ!!/////

「おはよー美穂!」


寝起き可愛い

思わず昇を見つめてしまった美穂

「どうしたの?」



どうしたのって

あなたのセイです。

「朝食出来てるから食べてね!」


「ねぇ美穂?

今日から学校でしょ?一緒にいこうね!」


「うん!わかったよー!」

美穂の返事が聞こえた瞬間

飛び起きて準備をし始めた...


苦笑いする美穂...


そのまま慎也の部屋へ向かった...




コンコン...

ガチャ...

「慎也おはよー...あれ?いない...」




ガチャ...

「あれ美穂ちゃん!おはよー

シャワー浴びてた!!」


バスルームから出てきた慎也

美穂が慎也の方に振り向くと

バスタオルを腰で巻いただけの状態で

立っていた...

「ギャー!」


「美穂ちゃん!?」


上半身裸ってビックリするでしょ!!

でも腹筋割れてる!凄い!

「朝食出来てるから食べてね!じゃ!!」



バタン!


「紗也は別にあんな声出さなかったけどなー

何で美穂ちゃんはあんな声だしたんだ?

...用意しよーっと」





美穂が廊下を歩いていると

優美さんと会った...

「優美さん!お話いいですか!?」


「あら、美穂さん。

友基さまの用意?おあるので

手短にお願いします...」



「はい...優美さんは、昇のことどう思っていますか?」




....え。

何この子朝から...

「どうって...何で朝から...」


「優美さんが素直にならないと

昇は私が奪っちゃいますからね!」


「何ですって!?」

随分煽ってくるわね...

何でこの子、私が昇さまのことが

好きなコト知ってるのかしら...

私より女のカンがあるのかしら...



「優美...」

優美は名前を呼ばれた方に

顔を向けた。そこには友基が

立っていた...


「友基さま!どうかされましたか??」


「今の話...」



...まさか今の美穂さんとの?

「あ、あの...あれは...」




「あ、すいません!私は支度あるので

失礼しまーす!!」

美穂はその場から逃げるように去っていった...



美穂さんったら!

もう!!!



「.....」

友基の視線を感じたが合わせなかった美穂


友基の顔見たら

昨日のこと思い出しちゃった//////////

早く学校の支度しなきゃ...


「よし!可愛い!!制服が!

さてと、昇の部屋に行って学校行かなきゃ!!」





コンコン...

「昇お...!」


部屋を開けると

昇、優美、友基の姿があった...

「あ、あのぉ...」


「お、美穂ちょっと待っててな!」


「あら、美穂さんは学校に通いながら働くのですか?」

優美が美穂に言ってきた

「え、はい...」

早くこの場から逃げたい美穂...

しかしまだ話は終わっていないようだ...



「あれ?美穂ちゃん!?」


慎也マジナイス!

ありがとう!

「昇!何か話してるみたいだから

私、慎也と行くね!じゃあねー!」



「あ、美穂!!」

昇は不貞腐れた顔をしていた...



「昇...お前はアイツと一緒に行く約束してたのか?」


「まーなぁ...」


チクッ...

まただ...

この痛みが

好きの痛みか...

「.....」



「じゃ俺も行くわ!

さっきのことは考えておくよー!じゃあ」


「昇さま!」

昇は慎也と美穂を追いかける用に

部屋から出ていった




ーーーーーーーーーー....

「美穂ちゃんこっち!

この車で学校に行くんだよ!さぁ乗ってー!」


この車って...

森さんが運転している車...だよね?

ってか車で登校だなんて...さすがお金持ち

歩いていこうかな...

いや、学校の場所すら知らない...アハハ...

チーン...


美穂が車に乗ろうとした時

後ろの方から昇の声がした

「美穂ーーっ!お待たせッ!」


「昇、話終わったの?」


「終わらせないと、美穂と一緒に

学校へ行けないからなー」


そう言いながら後部座席に乗った

私は今、慎也と昇の間に挟まれて乗ってます...

ってことは?

助手席に...!?


「あの、友基さまはまだでしょうか?

本日はこの車で行かれるのでしょうか??」

やっぱりこの車一台で登校するのねー...

明日から歩いていこうかな...


「昇!お前一緒に話してたんだろ?」


「あぁ...部屋を出るときはまだ

優美と一緒にいたはず...」

二人が話していると友基が車に乗ってきた


「あ、来ましたね

おはようございます友基さま...」


「森さん、おはようございます」


ん?

森さんに話しかける友基は

何か優しい感じで、私達の時とは

違う感じがする...


「お前ら!広いのにくっつき過ぎだろ!

離れろ!!」


ほら。

私たちには怒鳴るもん!


「いいじゃん!美穂の隣がいいんだもん!」


「そうそう!美穂ちゃんの隣がいい!」



あの...照れるんですけど/////

ニヤニヤ.../////


アイツ...ニヤニヤ

しやがって!!

俺だって...??...

「好きにしろ!」

フンッ!


友基はムスッとして腕を組み

学校につくまで目をつむっていた



車内でくだらない話をして

数十分ご車が止まった

「皆様、着きましたよ...」


森さんの声で私は外をみた。

私の知ってる学校ではない。

警備員の数も多ければ

校舎というより

高級ホテルのような建物...

「今日から私...ここに通うんだぁ...」


車の扉が森さんによって開けられ

昇...

慎也...

と順番に降りて行った


美穂が続いて降りようとしたその時


外で他の生徒たちが集まっていた...

「慎也さまぁー!!」


「昇さまぁー!!」

それに応える形で手を振る二人...


美穂はその光景に圧倒されてしまい

降りるタイミングを逃してしまった...


「大丈夫だ。気にしないで降りろよ」

小さな声で美穂の耳元で聞こえた声

言い終わった後にポンポンと

美穂の頭を軽く叩いた


横を向くと友基が優しい顔をしていた


今の友基だったの...?

初めて見る友基の行動と表情だった....

「ありがとう.../////」

そう言って美穂は車から降りた



美穂が車から降りると

周りにいた他の生徒たちの視線は

美穂へと集中した...

その後直ぐ、車から友基が降りた為

友基に対しての歓声がすごかったのは

言うまでもない...


そのまま4人は

生徒が集まった道を通り校内へと入っていった

その途中美穂に対しての男子生徒からの声も

ないわけじゃ無かったようだ...


「へぇ...美穂凄いじゃん!人気でるかもな!」


「美穂ちゃん凄いね!だって可愛いから!」


二人はそうやって褒めてくれて嬉しいけど

私は私なりに女子生徒の視線が

怖かったぁぁぁ...

にしても毎朝

皆こうやって登校してるんだね...

人気凄いんだね....

ここまで人気だとは知らなかったよ...


その頃友基は

別のことを考えていた...


優美に言われた通りにすれば

本当に振り向くのか!?

さっきも優しくしてみたし

笑顔もしたし

あとは...名前で呼ぶのと

コミュニケーション...

とりあえずやってみるか...


こんな事を考えていたため

他の生徒が美穂に対して騒いでいたことは

知るはずも無かった...




「じゃ俺教室行くわ!じゃーね美穂ちゃん」


「じゃあ僕もー!」



え。もう行っちゃうの!?

早いってーーー!!

「と、友基も行くの?」




「.....」

あれ?

私は友基の腕を揺らしてみた



「あれ?二人は?」


「もう行ったよ?」

何考えてたんだろう...


「そうか...じゃあ美穂、職員室行くぞ」


あ、また名前...

思い出しちゃった.....//////////



そのまま友基と一緒に

職員室へと向かい美穂の担任に引き継ぎ

友基はそのまま職員室から出ていった...


それから美穂は教室へと向かい

教室に入った瞬間、ザワザワし始めたのだ...

「こら、静かに!...

今日からこの学校に通う山神美穂さんだ...」


「よ、よろしくお願いします」

簡単な自己紹介も終わり

担任から席の場所を告げられ

一番後ろの窓際になった...

席に着くまでに今日の朝の出来事を他の生徒同士で

話してた...

「ほらあの子...」


「まだ1年だったのねー」


「......」はぁ...


席につくと横の席の男の子が

話しかけてきた

「よろしくね!山神さん

俺、黒山 響。名前で呼んでくれていいから!」


「よろしくね!

私も名前で読んでいいよー!そのほうがいいかなー」


響は美穂の笑顔に

一目惚れをしてしまった...

可愛い...

「ね、美穂!彼氏いるの!?」


響の一言にクラス中が美穂に注目した


げ。

皆、耳良すぎじゃない!?

怖いぃー...

「彼氏いないよ!」


美穂が伝えると

クラスメイトの緊張感が

無くなったようにも感じた


「てっきりいると思ったよ

美穂可愛いから!」


「ありがと!」

美穂が言い返すと響の鼻から

大量の鼻血が出てきた...




ちょ...え!?

「大丈夫!?」



「ごめん美穂...アハハ...」



何か面白くて一緒に笑ってた

だってお金持ちだらけの学校だけど

響みたいに楽しい人も居るんだぁ!って

思えたから...


この出来事をきっかけに

少人数だが、友達も出来た

授業の方は難しくて

響に頼ってばかり...

英語は前の席に座っている

野山 杏ちゃんに答えを見せてもらってるの...


二人共、優しいのね...


そんな二人のおかげで、時間は過ぎ

お昼休みの時間になった...


「あーお腹すいたぁぁー!」


クラスの皆が教室から出てい

くのを見てポカーンとしてたら

響と杏に呼ばれてついていった

「ねぇ...どこいくの?」



「ここでランチよ??」

学食的な事??

私今、たけるに渡すお金しか持ってないー

いくらするんだろ...

恐る恐るメニューポスターを見てみると...

!!!

高ッ!1万5千円!?

無理無理!どうしよ...


あたふたしてると

「美穂!!」


聞き覚えのある声がした

振り向くと昇がいた

「のぼるーーーー!!」



近くに行くと

慎也も友基もいた

「皆揃ってどうしたの?」



「どうしたのってランチだよー!フフッ」



あ、そうだよね...

「美穂ちゃんはもう食べたの?」


「え...これからかなー?

今友達と一緒に...」あれ!?

人混みで響と杏の姿が見えなくなっていた



...待てよ?

このまま教室に帰ったら

お金払わなくていいじゃん!!

そうしよう!

教室に向かおうとしたとき

「美穂!みほー!」


響が呼んでいた

「響!どうしたの!?」


「どうしたのって、美穂を探しに来たの!

ほら行こ!」

美穂の手を握り、慎也たちの前から連れて行こうとした

その時...




バシッ!!!


「イテッ!」

友基が響と美穂の手を強引に引き離した


「何すんだテメェ!」


響が友基に殴りかかろうとした時

杏がやってきて響を止めた

「響!ダメ!!

じゃあ美穂後でねー!」

そう言って杏は響を連れて行った...




「あぁ...もう友基、なんであんな事するのよ!」


美穂が友基に言ったら

友基がその場から居なくなった

「俺、昼いらねー」



待ってよ...

私悪いの!?なんで?

私はそのまま友基を追いかけた

歩くスピードが思ったよりも早かった友基

見失わないように追いかけ続けた

「ここで見失ったら私迷子になるーーーッ!

負けるな美穂!!」



追いかけていくと

ある扉の中へ入っていった

「やっと追いついたぁー」



扉の前にたち

深呼吸して入ってみた


なんだろうこの広い部屋?教室?

奥の方へ行ってみると

ソファーの上で時になってる

友基がいた


何学校で寝てるのよー!

もうッ!

「友基!?何で逃げるの??

話終わってないじゃん!」


美穂の声に友基は目を開け

美穂の方を見ている...


ちょっと...

何も言わないで見てくる...

「そんなに私見たって何も変わらな...」


「嫌だ」



は?

嫌だの意味わからないけど...


「さっきの男誰??」


「えー響の事!?同じクラスの人だけど

それがどうかしたの!?」



....それがって...

俺の気持ちわかってくれよ...

こんなに苦しいのに...

「お前が...他の男と一緒に居るのを見ると

胸が苦しいんだよ!!」



苦しい?

え。何で??



「俺の側にいてほしいんだ...」




はい!?

家に住み込みで

働いてるから

近くにいますけど?



「美穂...」



ギュッ!



友基が美穂を正面から抱き寄せた

美穂は抵抗するが

友基の力が強くて振りほどけない

次の瞬間...

友基の唇と美穂の唇が重なった


チュッ...


「え...チョ...ッ...ァ...//////////とも....き...」


ペタン

美穂は立っていられなくなり

その場にすわりこんでしまった

「ハァ...ハァ...何すんのよー」

私の本当のファーストキスだったのにぃー!!



「美穂!好きだ...」



!?どうなってるの??

好き!?

何で告白??

ワケワカラナイ!!

「%#$@¿¢‡」


混乱していたとき

ランチが終った昇と慎也が

扉を開けて入ってきた

「おい!何してんだよ!」


「美穂ちゃん!?」


慎也!?

昇!?

慌てて立とうとしたが

一人で立てず慎也の手を借りた

興奮してる友基は

「俺は今、美穂に告白したんだよ!」


3人はいつもと違う友基の態度に

動揺をしていた...


「告白って...

友基は美穂ちゃんの事好きだったのかよ?!」



「最近気付いたんだ...というか気付かされた

俺が美穂を好きなんだという事を!!」



気付かされた!?

誰に?

てかさ、堂々としすぎじゃない!?



「で、美穂ちゃんは何て答えたの?」




「.......」えー...

返事!?

今さっき言われたんだよ?

...3人してこっち見ないでよぉーーー!

「い、今答えられない!!

考える時間...下さい...」


と言い残し美穂は逃げるように

出ていった...

それから来た道を戻って教室に戻ろうとしたが

広くて迷子状態...

時間かけて教室に戻るもHRが終った頃だった...


チーン...





「美穂ッ!どこ行ってたのよー」

教室に入ると美穂を呼ぶ杏がいた

美穂は思わず杏に抱きついてしまった


「杏ッ!」ギュ



「大丈夫かぁ!?」

響も心配してくれている...



「あ、そういえば...さっき担任から話あったけど、

美穂明日から特別教室になるみたいだよ?何か聞いてた?」



「特別教室!?私なにも知らないよー!」



「きっとアイツらの仕業だな!!」

響が急に大きな声で叫んだ


アイツら!?

もしかして友基達ってこと?


「響!アイツらだなんて言わないの!

ほらー!帰るよー。そうだ、美穂は今日一緒に来た人達と帰るの?」

杏の言葉に美穂は

自分の帰る場所が友基の家だということを

忘れていた....


「今日は私が用事あって

たぶん一緒に帰らないと思うよ?」

弟と待ちあわせは忘れたら怒られる!


「じゃあ一緒にかえろー」

響が美穂に言うが

たけると待ちあわせしてるので断った

だけど断った時に見せた

響の顔が切なく見えて

罪悪感な気持ちになった


「響!今度ねーバイバイ!」

美穂は急いで待ちあわせ場所へと向かった



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