第14話

ーーーー昇の部屋


「昇さま!どうして私が怒られるんですか!?」


「山神さん落ち着いて!」


昇が落ち着かせようとしても

言うことを聞いてくれない美穂...

困った昇は美穂の頬にキスをした


チュッ


突然の出来事に

目が点になり美穂が固まった

落ち着きを取り戻してくれたと昇が思い

「ごめんね...全然落ち着いてくれないから

どうやってって考えたらそうしちゃった

今日から...よろしくね」


「私こそすみません..../////

どうしたらいいかわからなくなってしまって

こちらこそ、よろしくお願いします...」


交換本当したんだよね...

アイツにお世話しなくていいんだよね

あとで部屋に荷物取りにいかなきゃ...

(えと...専属メイドの部屋は

専属のお部屋に住まわせてもらっています!

なのでこれから私は交換したので

これからお部屋移動です!!説明以上ーー!)


美穂は昇の部屋にある専属部屋へと入った...

優美の荷物がまだ置いたままなので

美穂は友基の部屋へ行き自分の荷物をまとめに向かった



一方その頃

友基の部屋では...




「友基さま、私は何をすればいいでしょうか?

指示をください。.....?友基さま?」


優美が友基に質問を投げかけるが

友基の耳へ聞こえていないようだ...


「友基さま...どこか具合でも...」



「そこにある物を洗濯してくれないか?」



友基が言った先にはシャツが1枚だけ

置いてあった...

???....このシャツ1枚だけ!?

「はい、かしこまりました。行ってまいります」

不思議そうな顔をしながら

優美は言われた通りに洗濯へ向かった...



友基は時計を見て

学校へ行く用意を始めた

その時、扉が閉じる音がした



しかし友基は

美穂は昇の部屋にいるだろうと

思い込んでいたため

荷物を取りに来てるとは思っていなかった...



コンコン...

友基の部屋に真子がやってきた

「友基さま!この前言っていた荷物が届きました

ダンボール置いておきますね。失礼します...」



そう言って真子は部屋から出ていった


友基はダンボールを見つめ

美穂が使っていた部屋へダンボールを

置きに行った...


ガチャ...




「え!?なんで??」


友基と美穂はビックリした


「!?なんだ お前居たのか...」


「うん...この部屋片付けなきゃいけないし...」


ぎこちない会話だが

二人の会話は止まることは無かった...


「昨日はごめん...叩いてしまって」

素直に謝ってきた友基に美穂はビックリした


「い、いや...ほら!

こうやって生きてるし大丈夫だよ!」


「き、昨日は寝れたか?」

友基珍しく質問が止まらなかった

でも美穂もきちんと返答していた


「いつ意識戻ったのかも知らないし

目が覚めたときには、もう朝だったから...」


一日中!?

コイツ昇に何もされてないだろうな...



「で、友基は何でこの部屋へ?

そんな大きなダンボール持って...」


「気になるか??」






そりゃそんな大きなダンボール持って来るんだもん

気になるじゃん!!さっきまで怒ってた人が私の目の前に

いるんだもん....!!

「わかった!そのダンボールって

早くこれに詰めて出てけってことなんでしょ!?

わざわざ持ってきてくれたの!?」



「イヤ違う!!これは...」


「変な言い訳聞きたくない!

ダンボール置いて出てってよ!!!」



「だから...」


美穂は友基の話を全然聞いてくれようとは

しなかった

友基の持っているダンボールを奪い取ろうとするが

友基もなかなか離さない

綱引き状態になったダンボールは

底が開いてしまい中に入っていた物が

二人の足元へ落ちた...




「え。空のダンボールじゃなかったの?...」


ポカンとしている美穂に

「だからお前は...

人の話を最後まで聞けよ!!」

と怒鳴った

しかし美穂は怒鳴った友基にビクともせず

「これって..?...制服!?」

質問をしていた


そう...

ダンボールの中身は

高校の制服だった...



え...ウソ...

行けないと思ってたのに!

嬉しい!

自然と笑みが溢れる美穂

その姿を見た友基

「/////それ...プレゼントしてやる

だからそれを着て高校いけば行ける

手続き終わってるから...」


「ありがとう!凄く嬉しい!!でも...

専属変わっちゃったから...」



チクッ...

「....俺から昇に言っておいてやるよ」




「わかった...ありがとう!

明日から行けたら行くね!」

美穂は心の底から嬉しかったのか

友基が部屋を出るまで

ニコニコしていた


「/////おう、じゃあな」

美穂のいた部屋から出ると

優美がいた

「友基さま!私部屋の荷物を取りに行きたいのですが...」


「おう!好きにしていいから...

あとは適当に頼む!」


さっきの態度とは明らかに違う友基に

優美は戸惑った


テンション高かったように感じたけど...

気のせいかな...

さてと、片付け片付け!



優美はそのまま

自分の部屋へと向かった




その頃美穂は...

まだ制服を眺めていた

「それにしてもこの制服可愛いかも!

でも友基からプレゼントしてくれるなんて

素直に嬉しい!でも、良子に会えないのは寂しいなぁ

あ、一応報告しておこうかなー」

喜びの報告良子にした美穂



「はいはーい!美穂?

この前勝手に電話切らないでよね!

話の途中だったんだから!!」


「ごめん、ごめん..あのとき電話取られちゃって...

聞いて!報告あるの!!...私、高校行けることに

なりましたー」


美穂が高校行けることに良子も一緒に

喜んでくれた

「本当!?いつから来れるの?」

でも、美穂が行ける高校は

良子とは別な高校だ...


「あのね良子...

実は...違う高校に入学することになっちゃったの

高校に行けるっていう報告を良子にしたくなっちゃって

連絡しちゃった...」



「そっか...

でも高校行けて良かったじゃん!

で、どこの高校?」



「桃響学園っていう所だよー」



「と、桃響!?

凄いね...学校で会えないけど

外で会えたら会おうね!

そろそろ私登校しなきゃ!

またねっ!!」


「うん...」


美穂は電話を切ると同時に

昇のことを忘れていたようで

急いで昇の部屋に戻った




ガチャ!


美穂は昇の部屋に戻り扉を開けた瞬間

目の前に居たのは確かに昇だが

いつもの昇とは違った

「昇さますみません.../////

あの!!それって…」


「あぁ…制服だよ。これから学校だからね」


昇の制服姿がそこにはあった



「質問です!

みんな高校生なんですか?」

急に美穂が質問タイム開始...




「うん。森さん以外はねー

さっき友基から聞いたよ。

美穂ちゃんも高校行くんでしょ?」



早いなぁ情報...

「あ...はい

さっき友基から制服プレゼントされて...」




ん?美穂ちゃんは友基って呼んでる??

....なんか引っかかるなぁー

何で僕は”様”がついてるんだ?

「あのさ...山.....美穂」





!!聞き間違え!?

今昇さま名前で呼んだ!?

「.....」

聞こえていないふりして

黙って昇を見つめてみた


「美穂!僕のこと”様”付けないで

昇って呼んでよ!!」

聞こえていないって言わせないくらいの

大きな声で美穂の名前を

呼んできた。



「....昇さまが...あ。

の、昇がいいなら..../////」

うわぁー恥ずかしい...//////////

え。



美穂が恥ずかしそうに下を向いていた

その時、昇が美穂を抱きしめた



ぎゅっ...




「/////あ、あの...昇!?」

美穂はビックリして

昇から離れようとしたが

「あと10秒だけ...」

と言われ美穂はそのまま

昇の腕の中にいた...

「は、はい...」



心臓のドキドキが聞こえちゃいそう...



美穂が昇の腕の中に居るのを

扉の隙間から見られていたとは

このときは気づかなかった...



知るわけないじゃん!!by美穂





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