第8話
グスン...
泣きながら私は良子に連絡を取った...
「もしもし?美穂??」
「もうやだよ...良子ぉ....
もう、良子たちに会えない...」グスン...
声聞いたら
余計涙出てきちゃった...
涙腺弱いなぁ...
「美穂??何で会えないの?
高校行くんだし会えるじゃん!!」
「...けないの
高校いけないのっ!!!」
「何で??」
「ダメなんだって...さっき言われたの...」
「あの人に??」
「そう...だか...」!?!?
急に美穂の耳から電話が無くなった
後ろを振り向くと
美穂の電話を持っている友基の姿があった
友基は驚いていてた
「!?...お前...泣いてるのか!?」
振り向いた顔を戻し
泣いた顔を見られないように
必死に隠した
「....泣いてません!すみません...すぐ
お部屋に戻りますので、先に戻っ...」
グイッ!!
友基は美穂の腕を掴み
自分の部屋へと戻った...
痛いっ!
すごい力...振りほどけない!
やっぱり男の人のチカラは勝てない...
ガチャ...バタン
部屋に入ると
椅子に座らされた
「何で泣いてたか説明しろ」
...飛び出したことを
怒ってるのかな....
「泣いていません...
お部屋から飛び出してしまったことは謝ります。
すみませんでした...」
?何故ウソをつく??
「早く言え....
カウントダウンだ。5...4...3...」
え!?
何故??
アナタは本当に意味がわかりません!!
でも、言わなきゃ終わらないなら
ホントの事言っちゃえ!!
「高校に行くのを、ダメって言われたからです」
....言っちゃったー...
「はぁ...」
友基が、大きなため息をした
コイツは人の話を聞かないな...
俺がこれから、きちんとしつけをしなくては...
「あの...」
「お前はきちんと人の話を最後まで聞け!
最後まで聞いた上で納得出来ないことは
その場で聞くこと!!いいな?」
声量が大きく耳を塞いだ美穂は言い返そうとした
「でも..だって....」
「でも、だって、はいらない!
ここでは俺の言うことを聞くんだ!
わかったな??」
ーーーハァ...
コイツは本当にガキだな...
美穂はとりあえず
その場で頷いた
大人しくなった美穂をみて
友基が話を始めた...
「さっきの話だが...
お前が受験して合格した高校へは行けない。
そのかわりに俺と同じ高校へ行くことを許す...」
??
「同じ...学校??」
なんか頭の中がわけわからなくなってる...
何が起きてるの??
「お前が合格した高校には、もう連絡済みだから
その高校へは行けないってことだ....
.......オイッ聞いてるのか?」
「もう一回聞かせてください!」
は?
なんだと!?
頭バカすぎるだろ...
何と言ってやればいいんだ?
......
「俺が通っている
桃響高等学園なら推薦枠で
入学させてやれるって言ってんだ!
お前が高1で俺が高3になる...
そして...俺は学園の生徒会長だ!!
誰も俺には逆らえない...だから俺は
お前を入学させることが出来るんだ...」
桃響...って
めちゃめちゃ偏差値もそうだけど
色々高い学校で有名じゃん...
私のレベルで入れるなんて、ありえない!
...ってか、
高校生でそんな権利使えるって
ヤバい...
「んで、どーするんだ??」
「...行ってみたいんですけど、
学費が...更に支払い増えるんですよね?
さすがに、支払いだらけじゃ...」
「せっかく入学させてやるって
言ってるのに...ま、いいや!
せいぜいここで働いて下さい。あ、あと
これよく読んでおけよ!」
美穂に渡されたのは
スケジュール表だった...
ーーーーーーー
朝6:00 起床
7:30 朝食
8:00 登校
ーーーーー.....
ーーーーー.....
俺、学校
お前は掃除な
....何このメモ!!
就寝時間まで書かれているけど
この通りにやるの!?
面倒くさいなぁ。。。
で、今は何時??
美穂が時計を見ると
時刻は15時35分を指していた
げッ!
夕食の買い出しに行かなきゃ!!
慌てて外へ行く準備を始めるが
「ねー?私これから夕食の買い物行くんだけど...お金は??」
友基がスッと
カードを美穂に差し出した
「これ、俺のカード。渡しておくからこれで今後は買ってくれ」
カード!?
高校生でカードって普通なの??
てか、少し使ってもいいかな....
...あとが怖いから やめとこ...
「じゃ いってきま~す」ガチャ...
「気をつけてな」
....パタン
スタスタ....
あ!何食べたいか聞くの忘れたっ!!
食べれれば何でもいいよねー。。。
私はこのとき
前から人が来てることに気づかないくらい
考えていた。。。
ホントだよ!!!
スタスタ...
ドンッ!!
「アイタタタた...ごめんなさい!私...」
「大丈夫かい??」
聞き覚えのある声...
私は顔をあげてみた
「えーとー...確か....慎也さま?」
ニコッと優しい顔をしながら
私の目線の高さに合わせてきた
「美穂ちゃん...もう覚えてくれたのかい?前も見ないで歩くなんて、何か考え事??」
.../////
顔...近いんですけどぉーーーー!!
でも、キレイな顔だな...
「これから夕食の買い出しなので
何作ろうか考えてました...
ごめんなさい!」
夕食?
ってことは...
美穂ちゃんは専属なのか...
ん?まてよ?
俺の所に紗也が来たってことは...
...あぁ..
だから紗也が怒ってたんだな...
「美穂ちゃんは 友基の専属なのかい?」
???...
「え?...はい そうなんです...」
あれ?
美穂ちゃん
あんまり喜んでない??
専属メイドになったら
ほとんどの子たちは
喜んでいたと思うけど...
何か理由があるんだろうか...
「美穂ちゃんは、どうしてここで
働こうって思ったの?
理由がありそうな感じに見えるけど...
メイドに憧れてここに来たの?」
「ッ!!
メイドになんか憧れていません!!私は
普通の女のコとして過ごしたかったんです!!好きでここに来ていません!...
....それじゃあ..失礼します...」ペコッ
ヤバい涙腺がぁ
なく前にここから逃げなきゃ!
ガシッ!
あ、やべ!!
俺とっさに腕つかんじゃった...
だって 美穂ちゃん
泣きそうな顔してんだもん...
男共よ!
そりゃーつかむよな!?
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