第3話
....ーーガチャ
「ただいまぁー。」
あれ?返事がないなぁ
いつもおかえり言ってくれるのに。。。
いないのかな?
リビングに向かってみると
父、母、弟の3人が静かに座って下を向いていた
「ちょっと!なんでそんなに落ち込んだ感じになってんの?
何かあったの?」
美穂が家族に向かって言うと
帰って帰ってきたことに気づいたようだ
「ー....あ、おかえりなさい...美穂実はね
お父さん、取引先で失敗して...クビになっちゃったみたい」
「え!?嘘。。。。」
私は床に崩れるように座り込んだ
「ごめんな。。。美穂。。。ーーーーー.....」
お父さんが私に向かって何か言ってるけど
頭に入ってこない。。。
どうしよう。生活出来なくなるの?学校は?
(( 修理代支払え! ))
!!!!!そうだ。私....支払い......
もう泣きそう。。。
なんで
こんなことに...
よしッ!!
決めたぁぁ!!!
友達と家族の為に!!!!!
「みんな 聞いて!!!
あのね!私、明日から働く!というか
事情があって働くかもしれない。
どんな仕事かわからないけど
風来グループの会長の息子が....ーーーー」
「ふ、風来グループ!?
なんで美穂が風来グループと関わりがあるんだ??」
私の話を遮るようにお父さんが話してきた
「あ...そのぉ.......私の友達がねーーーーーーーー.....
...ってことで働いて修理代を支払えって言われて
だから...給料全額を支払わないで、こっちにも生活費として
仕送りしてあげる!!!
その間に仕事見つけてほしいな...」
「ねーちゃん!!!明日から居なくなるの?」
弟が切ない目をしてこっちをみてる
たける...ごめんね。
「ま、明日迎えに来て、私の話をアイツが
きちんと聞き入れてくれたらの話なんだけどね。
だから、明日次第!!!」
さぁ!会長の息子さんよ!!
私を探してくださいな!!!
事情が変わってしまったのよー!
家族の生活もかかってんだからぁぁぁぁー!!!!!
次の日ーーーーー...
ー卒業式ー
ー...以上をもちまして 第37回高代市立中学校の卒業式を
終了いたします...
「皆と過ごせた日々...先生は絶対忘れないよ!!
今まで皆ありがとう!!そして...はばたけ!!
卒業おめでとう!!!」
ザワザワザワザワ...
担任の話も終わり校門へ向かうとき良子が側にきた
「美穂ー!昨日の事覚えてる!?」
「...うん。覚えてるよ?....逆にさ私
働きに行かなきゃいけない状況になっちゃって...
お金が必要になっちゃったの。修理代以外で...」
「え?何かあったの?」
「うん...実はお父さんが会社クビになっちゃって
修理代稼ぎながら、家族の生活費も稼ぎたいなって...
だから、迎えに来てくれないかな?って昨日から
願っちゃってる私がいるの...」はぁ...
ため息とまらない。。。
「そうなんだぁ....でもさ美穂
高校どうするの??合格してよろこんでたじゃん!」
!!!
「忘れてた!」
「はぁ...わすれないでよーー!」
とりあえず私達は校門前まで行ってみた...
「あれ??いないね?」
...やっぱりいないよね
....何私期待なんてしちゃってるの?
バカみたい...
「良子...もう来ないんじゃないかな?
帰ろう?」
ブォーン!!
キキーッ!!!
ザワザワ...
校門前が一気にざわついた
美穂と良子の前に黒い車が1台停まった
ざわついている人たちの視線が
美穂たちに突き刺さる...
なんか気まずい雰囲気だなぁ...
そして車から降りてきたのは
もちろん
昨日のあいつ
風来 友基ー...
(あら?あの方どこかで見たことあるわ?)
(雑誌に載っていたような....)
ザワザワザワザワ......
校門前が大変な事に
なっているのが素人のわたしにも流石にわかるくらい
アイツは有名人なんだと...確信した
たぶん。。。
そんな風に思っていたら
「オイッ!!車に乗れ!!
すぐ出発だ!!!」
急に腕を捕まれ連れて行かれそうになった美穂は
「あ、ちょっとまって!
私達、二人で行きたい!!!二人で働いて早く修理代を....」
「だめだ...足を捻挫してる奴は足手まといだ」
最後まで私の話を聞かないの??
ヒョイ ボフッ
「!?わぁぁぁぁ キャッ
ちょっと!話の途中でしょうが!!
良子!りょーこぉぉー!」
バタンッ!!
無理やり?
車に放り投げられるような形で乗車させれられ
そのまま車は良子を残して走り去った
....「美穂ーーーーっ!!」
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