異物天気予報

霞千人(かすみ せんと)

第1話 【企画 てんとれ祭】異物天気予報

部屋の立体ビジョンで明日の【異物天気予報】をやっている。

僕好みの綺麗で可愛い天気予報士のジュリアンちゃんが

何時ものようにうっとりするような笑顔で言った。


「明日はが降るでしょう。所により、が降るでしょう


お出かけの際は完全防御コートを着用してください。


なお、危険地域にの降る確率は70パーセントです。

危険地域の皆さんは防空壕か地下シエルターでお過ごし下さい。

それではまた、無事明日も会えますように。さようなら」


僕が住む地域は異様なものが良く降る危険地域だ。

なぜそんな危険な所に住んでいるのかって?_

それは僕自身が変なものを降らせる体質だからだ。

何処に転居しようが、僕の住む所が危険地帯に

なってしまう。

僕が家にひきこっもって居れば、降る率が下がる。

なので、生活物資は国家通販サイトを利用して

完全装備の国家配達員に運んでもらっている。

僕が外に出なくてもいいように、家に受け取り小屋を

増設してそこに置き配してもらっている。


日本には危険地域がここの他に5か所有って僕みたいな

変な能力を持つ者を国が調査中なのだ。



僕が変な物が降ってくることを予知して予報を出す

ようになったのは中学1年の事だった。

それはもう漠然としたものではなく必ず降ると

確信できるものだった。

僕は被害が出ないようにTチューブに


【非公認 緊急天気予報

今日は雨 明日はが降るでしょう

所によりが降るでしょう】


と投稿したら、本当に降って来た。

これを気象庁が注目して僕に接触して来た。


そして、僕の予報をAIで作った3次元天気予報士の

ジュリアンちゃんが立体ビジョンで放送するようになった。

実際の予報士は僕であり、人体実験の被験者なので、それが

僕の収入源になっている。ある意味国家公務員だ。


 世界で最初に降って来た異物で命を失ったのは

僕の爺ちゃんだ

「爺ちゃん明日は亀や甕が降るから外に出ないほうが

いいよっ」て言ったのに「馬鹿な事を言うな!」って

外に出てたら

でかい水甕が降って来て、見事に脳天にぶち当たって

爺ちゃんは天に召されてしまったのだ。

それが完全防御コートを開発するきっかけになったのだ。

僕が外に出ると高い確率で変な物が降って来るので

完全防御コートを着ないと、命に係わる。



ひょっとしたらどこかの国の軍事実験なのではないかと

国の方針で僕の住居を無人島に移し、地下シェルターを作り

電気水道,下水などのインフラを整備して

一大実験施設を作って、日々実験中なのだ。

ミサイルとか、化学兵器が降ってきたら大変だから……


と言ってるところに予知が有った。僕は担当者に連絡する。


【今日の午後危険地域に確率80パーセントでが降るでしょう】と









参考・引用/蜂蜜ひみつ/てんとれうらない/第77話

【天気予報 今日は雨 明日は飴が 降るでしょう 9点】

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