第18話 食器棚

 暖かい週末でしたので、先週に続き掃除に精を出しました。


 といっても、いつもの掃除に食器棚をプラスしただけです。


 食器棚はここ数年、誰かがやってくれているだろうという希望的願望というか、平たく言えば丸投げをして関わることはありませんでした。


 毎日使っているし、洗った物を出し入れしているだけなのでそんなに汚れなんてないだろうと、タカを括っていました。


 いざ始めると、とんでもない思い違いをしていたことをまざまざと見せつけられました。



 まず上段の棚から出すのですが、食器は重い。


 一枚ずつでは手間なので重ねて出すので、何気にずっしりときます。それが10回以上あるので、肩や腕に乳酸が溜まります。


 普段使わない食器などは一度洗って戻そうと思っていたのですが、これがまた一筋縄ではいかない相手でした。


 使ってないから汚れてないだろうと思っていたのですが、触ると若干ベタつきのある埃っぽいものが付着していました。


 食器だけではなく、棚にも。


 恐らく、キッチンの油汚れが飛散して付き、普段使いの食器を出し入れしている時に入った埃が上から付いたものだと思います。


 こうなると、食器用洗剤とスポンジでは落ちない汚れです。


 セスキ炭酸のシートでもなかなか手強い。


 それなら、と自室に戻り、隠しアイテムを持ってきました。


 アルカリ電解水です。


 セスキよりもアルカリ性が強いので、頑固な油汚れの時に持ち出します。


 そして、食器に使っていいのか悪いのかよくわかりませんが、無印で買った「水回りの汚れ用掃除シート」も。


 アルカリ電解水を吹きかけると、瞬時に茶色い水になり、シートでごしごし擦ると厄介な汚れはみるみる落ちました。


 ※注 食器の種類や素材で使えないものもありますので、電解水等の注意書きを確認してください。


 棚も同じく拭いて、念の為に食器用洗剤で洗った食器を戻し、一通り終えた時には二時間が経っていました。



 イージーモードでいけると思いきや、始めてみれば体力気力をひたすら削り取られる難業でした。


 明日あたり筋肉痛になりそうな予感をひしひしと感じ、お昼はもう作る気も起きなかったのでストックしてあるカップ焼きそばを食べました。


 疲れているせいもあって、濃いソース味が全身に染み渡り、とても美味しかったです。



 最近、目測を誤ることが続いているので、これもそのうちの一つに入ることになってしまいました。


 思惑通りにいかないことなど人生でままあることですが、立て続くとやはり自分の力の及ばない何かが働いているのではないかと勘繰ってしまいます。


 ですが大抵の場合、自分で拗らせていることが多いので、こういう時期もあるさと(無理矢理)思うことにします。

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