第12話 衝撃の事実

 夏美は裕二と結婚していた頃、不倫をしていた。裕二がやってるんだから私だっていいじゃん!と、医大のときの仲間、永野工ながのたくみと同窓会で再会して、キュンした。永野はどことなく金子ノブアキに似ていた。大学近くの居酒屋でワイワイガヤガヤした。永野は最近、難聴になってしまったらしく、雪見だいふくが不気味だいふくに聞こえるらしく、口に含んだ焼酎を吹き出しそうになった。トイレに入り、吐いた。トイレから出ると永野が立っていたのでドギマギした。嘔吐音を聞かれたんじゃ?と、ヒヤヒヤだ。

「元気ないじゃん?」

「夫が浮気してるの」

「そりゃあひどいな……」

「永野君、これから空いてる?」

 自分でも大胆だとビックリした。

「俺は別に大丈夫だけど、旦那さんに悪いんじゃない?」

「私、前から永野君のこと気になっていたんだ」

 永野は照れ笑いを見せた。その仕草が可愛かった。

「じゃあ、カラオケにでも行こうか?」

 二次会をパスして、カラオケボックスにやって来た。夏美が浜崎あゆみの『SEASONS』を歌っていると永野が抱きしめてきた。突然のことだったので、「ア……」と声が漏れてしまった。

 永野はブラウス越しに夏美の乳房を揉みしだいてきた。

「アウッ……」

 お返しとばかりに、夏美はジーンズの上から永野のペニスを触った。

「これ以上やると警察に通報されるからやめとこう」

「大丈夫よ」

「昔、元カノとカラオケでエッチなことしてたら苦情の電話がかかって来た」

「えっ、そうなの?」

 

 2人は場所をラブホに移した。

 永野は夏美を抱きしめると顔をグィっと自分に向けて舌を入れてキスをする。

 永野の舌が夏美の口から出たり入ったりしている。

 口角からは唾液が滴り落ちている。

 永野は夏美をベッドへと押し倒す。

 激しくキスをしながら夏美のタンクトップの上から乳房を強く揉み解す。

 永野の舌は首筋へと這わせてキスをして舐め上げてゆく。

 キスをする時のチュパチュパと言う音が部屋に響いている。

 永野はタンクトップを捲り上げブラの肩ひもを外す。

 夏美の乳房はBカップだった。

 その乳房を永野は手でわし掴みすると舌で舐め上げてゆく。

「あぁん、永野君…」

 夏美の口から甘い声が出る。

 乳房を舐め上げる時のチュパチュパと言う音がここでも聞こえる。

 夏美は自分の身体が熱くなるのを感じていた。

 それと同時に身体の中心部分が濡れてくるのを感じた。

 永野は乳房をわし掴みにしながら乳首を口に含むと甘噛みしては舌で転がしてゆく。

 夏美のタンクトップを脱がせる。

 ちょっと大きめの乳房が顔を出してくる。

 それを見ると永野の興奮は高まってゆく。

 ブラを完全にはぎ取った。

 その両乳房を強く揉み解してゆく。

「あぁぁん、ん、はぁ、はぁ……」

 夏美の口から喘ぐ声が聞こえてくる。

 夏美はスカートを脱がせてゆく。

 パンティ1枚になってしまった。

 そのパンティの谷間に指を這わせてゆく。

 そこはパンティ越しにしっとりと濡れていた。

 我慢できなくなった永野はそのパンティを思い切り脱がせてゆく。永野は手マンをしてきた。亀裂から愛液を溢れさせた。

 夏美は永野のベルトを外し、ジーンズとトランクスを脱がし、永野の包皮がかぶったペニスを大きく口を開いて、ペニスを咥え上下左右に口を動かしジュポォジュポォジュポォジュポォジュポォジュポォジュポォジュポォジュポォと音をたてる。

「もっと奥まで咥えろ」と言って永野は、夏美の頭を押さえつけると、「お、オゴォーッ」「離すな」と言われても苦しくて、永野の肉棒を離してしまう。こんなヤバい男だったとは……夏美は内心、後悔していた。

「さっさと咥えろ」再び永野の肉棒を咥えジュポォジュポォジュポォジュポォジュポォジュポと音をたてる。

「イクッ!!!イクッゾ!」

 永野は、夏美の口内に精液を放出した。

 

 永野はAVを見て萎縮したペニスを復活させようと躍起になっていた。人妻が高校生を逆ナンして、公園で野外プレイをするという内容だ。完全復活すると、彼はそのまま夏美の脚を広げると、ペニスの先端をクリトリスにこすりつけてきた。

「あ!あぁんっ、んん!」

 思わず腰を浮かせてしまうほどの快感に、少し苦しそうな永野の表情。

 ヌルヌルとクリトリスだけを刺激され、すぐにいきそうになる。

「あっ、永野くん、私…、はぁ…。い、いきそう…、あんっ」

「我慢しないで、いってくれ」

 一定のリズムでクリトリスをいったりきたりされ、もう私の頭の中はいくことだけでいっぱいだ。

「あぁっ、はうぅ…、いく、いくぅ…!んあっ、ああ、ん…」

 ビクンと全身がピンと張りつめ、腰が浮いた瞬間、久しぶりの絶頂に達した。

 大きな声が出ないようにすかさず永野がキスでふさいでくれる。永野はペニスを引っ張り出すと、彼は素早くゴムをつけた。

 彼のモノが中に入ってくる。

「あっ!い、痛い…」

「スマン。もっとゆっくり入れるな」

 永野はさっきの野獣モードから一変している。

 思い返せば、裕二との結婚前以来だ。

「ううん、大丈夫、私、久しぶりで…」

「俺もだよ」

 そういうと、ゆっくりゆっくり奥まで挿入された。

「んあっ、ふぅ…、ん!」

「んくっ、夏美…、やばい、腰止まんない…」

「ん、う、動いて?もう、痛くないから…、あ!」

「あっ、ん、夏美…!」

「んふぅ、ん、あ!永野くん…!」

 舌を絡めながら、彼のモノは夏美の奥まで届き、快感を与え続けた。

「あっ、やばい、俺、出そう…、んっ」

「はぁ、あぁ!出して…?んっ、ん!」

 秘部からは、永野のモノで突かれるたびに愛液が溢れだし、くちゅくちゅといやらしい音がなっている。

「んあっ、あぁ、また、いく!いっちゃうぅ…」

 一度いった夏美の身体は敏感になり、再びいく感覚が近づいてきた。

「あぁ、はっ、俺も……」

 最後は激しく腰を打ちつけられ、いつもは優しい

「あ!あぁ!永野くん…、い、い…くっ!あ!」

「んくっ、やばい、出る…、うあっ…」

 夏美たちは同時に絶頂に達し、強く抱きしめ合った。

 あれ以来、永野とは会っていない。

 

 回想を終え、『アザミ』の執筆に取り掛かる。

 裕二は部下たちから尊敬されていた。ある冬の朝、家では出勤前の裕二が秘書検定一級のテストを控える新妻の千秋を励まし、2人は職場へと向かう。その夜ある廃墟では、タレコミ情報を得た鷲山と大島の2人の警官が麻薬の取引現場に突入しようとしていた。突入した鷲山らは手早く容疑者たちを拘束した後で応援を呼ぶ。今まで数多くの取引現場を押さえてきた2人は一見すると優秀だが、彼らは密かに現場から麻薬の一部を持ち去り自分たちのものにするなどの行為をしている悪徳刑事だった。帰宅した裕二は、テストが上手くいった千秋の用意した豪華な夕食を楽しみ彼女を旅行に誘う。翌日鷲山らはタレコミ屋から取引現場の住所を聞き、夜その取引現場に行く。しかし彼らが乗り込んだのは裕二の家で、シャワーの後髪を乾かしていた彼が物音を聞いて様子を見に行ったとき、持っていたドライヤーを銃と勘違いした鷲山に撃たれ気を失う。そして鷲山らは家中を調べるが麻薬は見つからず、確認すると鷲山が大島に伝えた住所がタレコミ屋の情報とは違っていたことが判明する。一般市民の家に誤って突入した上に住人を撃ったことがばれて経歴に傷がつくことを恐れた2人は、取引現場から盗んだ麻薬を使い証拠を偽って裕二が先に発砲したように工作する。


 意識を取り戻し自分が逮捕されたことを知った裕二は、鷲山らの陰謀で職を失うのはおかしいと検察から提示された取引を拒否し裁判での徹底抗戦を決意する。だが2人は周りから優秀な警官と見なされているため、裕二が無実を主張するが裁判官には届かず懲役6年の有罪判決が下される。千秋と引き離されることになった彼は、彼女に愛していると伝え連行されて行く。


 そこまで執筆し終え、肩の痛みが限界になりバンテリンを塗った。テレビを着けると奥多摩での殺人事件のニュースをやっていた。

『女性の遺体が見つかったのは七ツ石山ななついしやまという東京都と山梨県の境界にある標高1,757.30mの山です。警察の調べにより身元は東京都浅草に住む田代美優たしろみゆうさんと判明しました』

 

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