第11話 「 もうウンザリ…。親ガチャな私のトホホな日常【毒親 / 親ガチャ・幸せ相談】ミドル40代女子:バカ肉親との付き合い方 」

脳内チェンジ!『 幸福の授業 』


お帰りなさい。皆さん、今日もお疲れ様でした。公認心理師/キャリアアドバイザーのA太郎です。


“人生”は「学びの学校」。皆さんにとって「今日」という一日はどんな発見がありましたか?それでは今夜も「ふり返りの会」を始めさせて頂きます。


ところで、皆さんは普段自分の“ なんだかな~ ”っていう悩みを誰と共有していますか?お友達?それとも職場の同僚?はたまた心理カウンセラー?

いえいえ、皆さんの一番身近な相談相手は実は「自分自身」なんです。当たり前といえば当たり前ですけどね。ところが普段からこの「自分自身」と上手く付き合えていないととんでもないミスリードを受けてしまうかも知れません。しかも24時間・365日の「無意識」レベルで。


それでは、そんな「もう一人の自分」との付き合い方をマスターするために「セルフトーク」の言いかえ技法【 脳内チェンジ!】を交えながら、皆さんと「幸福(ウェルビーイング)」について語り合いたいと思います。


今回の“日直”は H Dさん(女性・45歳)です。皆さんも H Dさんのお話に耳を傾けながら、明日の“フロー(夢中)ライフ”を目指して、一緒に「脳内チェンジ!」を楽しみましょう。よろしくお願いします。


「毒親に困ってます。

 私は母親と同居しているのですが、日頃から酷い言いがかりや文句を言われて正直生きている心地がしません。

 時々仕事で疲れた時など私もブチ切れたりしますが、母親は一瞬大人しくなったかと思うと2、3日後にはじわじわと擦り寄ってきます。そして程なく元の木阿弥です。

 そんな無様な母親が情けないわ、みっともないわで、こんな生活を早くなんとかしたいです。

 良いアイデアはないでしょうか」


 なかなか H Dさんのシンドそうな心の内が伝わってきますよね。

 最近学生から教えてもらった言葉で「ガチャ」っていうワードがあるんですね。要は自分で決められない悪い宿命みたいなものを指すようですが、 H Dさんの場合「親ガチャ」ということになるんでしょうか。「この親さえいなかったら自分の人生、もっとうまく回るのに」これはもう“ 魂の叫び ”にも近いですよね。


 それではいつものように問題ポイントの抽出から。

 抽出タ~イム!!!


『 毒親退散!“ 親ガチャ ” ウンザリ人生が、なんだかな~ 』


 はい。私なりに H Dさんのお気持ちを表現してみました。上手く伝わっているでしょうか?

 結論から申し上げますと、「毒親」のお母さんを変えることはできません。おそらく H Dさんもそのことは既に分かってらっしゃる。分かってらっしゃるところで今尚困ってらっしゃるのだと思います。それでは一体この事態にどう対処すればいいのでしょうか?


 早速いきますよ。脳内チェンジ!


『 離れて暮らそう 』


 はい、出ました。無茶ぶりワードです(笑)。

 ですがコレ、いきなり家を出ろって事ではないですよ(もちろんそうしても全然OKですが)。

 私が言いたいのは、つまり「心理的距離を取ってみよう」ということです。

 もし H Dさんが今後お母さんの事で“なんだかな~”と思い始めたら、ぜひこのフレーズを呟いてみて下さい。「離れて暮らそう・・・」


 そうなんです。一緒に住んでようと、離れて暮らしてようと、人間はその人を思う気持ちがあればやはり心も動くんです。そして影響も受けます。良くも悪くも。考えてみれば当たり前のことですけどね。恋愛だってそうでしょう?


 その距離を決めているのはやはり自分。ソーシャルディスタンスって言葉がありましたけど今回のケースでも同じです(サイコロジカルディスタンス)。しっかりディスタンスを取ってみましょう。


 一つ効果的な方法をご紹介します。

 お母さんをまるで同僚を呼ぶ時のように「○○さん」と下の名前も付けて呼んでみましょう。親しげに、それでいて他人行儀に。最初はお互いに戸惑うかも知れませんが、そこはぐっと我慢して使い慣れることが大切です。それだけでもこれまでとはディスタンスが違って感じられますから。


 あともう一つ。親戚のおばさんとかにお母さんの小さかった頃の話を聞いてみましょう。まだ「お母さん」ですらなかった頃のお母さんの裏話。するとお母さんを見る H Dさんの意識も少し楽になれると思いますよ。そして普段から「母親」を「一人の人間」として観察する。多分いろんな面が潜んでいるはずですから、コレ、ちょっとしたミステリーですよね。


 ここで皆さんに【 脳内チェンジ!】技法について少しだけお話しします。この技法には8つのポイント項目があります。お馴染みの方はすでに知ってらっしゃると思いますが、せっかくなのでここで一挙ご紹介致しましょう。


① 客観性:自分と相手あるいは状況とを区別して、客観的な事実に基づく合理的言動を取る。

②「愛・勇気・楽しむ」方向性:「不安・恐怖・焦り」からではなく、目標に向かい勇気を持って「今」を楽しみながら行動する。

③意識性:物事をはっきりさせる。またそうなるような努力・工夫をする。

④自由性:心身を囚われ・制約から開放する。

⑤自律性:自分の言動は自分で決め、改善を続けていく。

⑥生存・調和性:心身の健康と周囲の環境に配慮する。

⑦活動・表現性:のびのびと体を動かし、自分を表現していく。

⑧体験・学習性:日々の生活を受容し、そこから人生の糧を学び取る。


 以上になります。

 さあ、皆さんは今回の【言いかえポイント】が8つのうちのどれとどれに当てはまるか、分かられますか?是非コメントに皆さんの解答をお寄せください。

 

 はい、これで今日の「ふり返りの会」は終了です。どちら様もお気をつけてお帰り下さい。皆さんの明日が幸福に包まれていることを心からお祈りしております。有難うございました。

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