第9話 「 歳が歳なので 」

脳内チェン~ジ!今日の “なんだかな~”


はい。

今日の相談者は60代、Sさん。 女性の方ですね。


「 私はこの夏定年して、今『第二の人生』の仕事探しをしています。

これまでの経験を活かしもう少しフルタイムで働きたいと思うのですが、

以前の仕事が長すぎてなかなか思ったような仕事を見つけられずにいます。

歳も歳なので最近では自信も無くなってきました。

どうすればいいのでしょうか」


こういったご相談ですね。

えーと、セカンドキャリアのお仕事探し、 最近これ脚光浴びてますよね。

「一億総活躍社会」の影響もあるでしょうし、

もちろん「平均寿命の延長」という背景もあるでしょう。

「一人世帯増加」という実態も関係しているのかな。

とにかく「 年取ってもまだまだ働かなきゃいけない」、それぞれの理由で。そんな時代がやってきたということ。

「他人事じゃない」と私もひしひしと感じてますね~。


それでは「抽出タ~イム」!!!

「 歳が歳なので 仕事を見つけるのが “なんだかな~”」


まずはSさん、長い間お疲れ様でした。現在一つの区切りを迎えてらっしゃるわけですが、これまでの職業人生を振り返られて今どのようなことを感じてらっしゃるのでしょうか。

紆余曲折。言葉にすればシンプルですが、おそらくSさんの思い出の中には言葉にすらしづらい御苦労さえあったのではないでしょうか。そして今、Sさんはご相談内容の通り次のステップを進もうとすでに動いてらっしゃる。すごいことだなあ、と私は感じ入ります。


そういえばですね、私も少し前に用があってハローワークへ行ったことがあります。

驚きましたね。60代と思われる方がとても多い。

そして皆さん必死にお仕事を探されてるんですよね。

「時間があるから仕事でも」という❝ のんびり ❞モードにはとても感じられませんでした。

その時の事を今思い出しました。


では参りましょう、「脳内、チェ~ンジ」!


「久し振りの就職活動 先ずは初心に戻ろう」


はい、ここで「初心」って何だと思います?

「一から出直せ」って事です(笑)。Sさんは今キャリアのファーストステージを終えられて、でも気持ちはまだ自分の「年齢と経験」を引き摺ってらっしゃる。これが今回の障害になってると私は推察します。

でもこれって変ですよね。本来だったら少なくとも「経験」は「強み」であるはず。本人にとっては長い労苦をかけて培ったものですからね。


喩え話を一つ。新卒の若者が「経験必須」の求人で採用されることってあるでしょうか?可能性はほとんどゼロですよね。だって若者の「強み」はその「経験の無さ」なんですから。言い換えれば「伸びしろ」かな。

ここで私が言いたいのはSさんも同様の仕事探しをしてしまっているのではないか、ということです。つまり自分の特性に合わないやり方をしている。裏を返せばSさんにはSさんの「シューカツ」のやり方があると思うんです。ですから今「一から出直す」ことが必要と私は申し上げるわけなんです。

「歳が歳だから」と口にしつつ、実際は「年齢・経験」に自分の足を引っ張られてはおられないか。自分の心を囚われていないか。もちろんこれまでの「経験」はSさんの一番大きな「強み」、武器です。でもそれを「どの事業所へどうアピールするか?」、或いは「別職種で探すなら?」「働き方は?」その辺の戦略を明確にする。「自分という商品」のマーケティング。これは採用される為のマストの課題です。


色々申し上げてきましたが、要はこの「70代まで就業期間が伸びた社会」ではまだまだSさんは「現役」ということなんですね。

ひと先ず「一から始める」勇気と気概を復活させましょう。そのためには気負わず、焦らず、たまには運動して、楽しい趣味にも取り掛かりましょう。

「今日がその時」そして「今日が人生で一番若い時」なんですから。

Sさんのご健闘を心からお祈りします。


皆さんのご意見・ご要望をお待ちしております。それでは!

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